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R5年6月岬町議会一般質問/スケートボード広場の建設計画を中止した経緯の検証と今後を問う

R5年6月岬町議会一般質問/スケートボード広場の建設計画を中止した経緯の検証と今後を問う

質問の主旨

同じ予算でつくるのならば、世界で現在主流となっている全天候型木造パークの方がメリットが多いことを、3月議会で私が提案した後、建設計画自体を白紙にすると、突如表明した岬町。

設計費を合わせて4500万円の予算にて建設を進めていたにもかかわらず、議会への相談や話し合いもなく、突如白紙としたことについて、その経緯や決断が果たして正しいものなのか、今後の建設の可能性も合わせて様々な角度で検証します。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

私はこの件に対する町行政の判断、また、計画中止に至った経緯についてタ
ウンミーティングで話されていることについて、率直な気持ちとしては残念に思っております。

その理由の1つに、タウンミーティングで話されている、ある議員から現計画を中止することが住民の皆さんの意見であると、町の計画に反対する意見が出されたというふうな説明を聞いているところです。

これは、間違った勝手な解釈であります。
私は決してパーク計画の中止を求めたわけではありません。また、パーク計画に反対するものでもなく、同じ予算で造られるのなら、全天候型木造パークを造るほうがメリットが多く、現在の世界主流なので、こちらに計画変更しませんかとの提案が主な趣旨です。都合の良いように3月議会で私が発言した言葉尻を取って趣旨を曲げて解釈し、タウンミーティングで住民説明をした町行政に対し、ここで抗議を表明したいと思います。

また2つ目に、議会で予算が承認された案件を、議会への報告のみで相談もなしに中止としたこと、さらに、要望者の望む全天候型木造パークを、立ち止まって調査研究することなしに中止としたことについても残念な気持ちであります。行政と議会は両輪のごとくと町長も先ほど言われましたが、議会から私は知恵を出しました。

今後のより良い未来をつくる話合いが残念ながらなされずに、行政主体で今回の中止の判断がなされたことにも、残念であります。

さて、本題に入りたいと思います。
私が提案した木造パークの屋内施設について、新たに建設する場合は億を超える事業費が必要であるため、屋内木造パークはできないというふうな説明がありましたが、その根拠はどこにあるか説明をお願いしたいと思います。

● 寺田 企画政策推進監

地方自治体が屋内型のスケートボード施設を建設する場合は、建築面積、建物の構造、設備、土地の取得費用、建築労務などが考えられ、地域や施設の設計や仕様など、様々な要素によって異なってまいりますが、建築単価などが一般的に考えられます。

2022年4月28日に国土交通省が公表したデータを基に算出しました、建築着工統計による単価の推移(全国版)によりますと、構造が木造、用途・使途が倉庫の1平米当たりの単価は11万858円となってございます。

例えば今回計画しました、みさき汐風フィールド駐車場約1,100平米に建物を建築する場合は、全国平均の建築単価で一番安い倉庫の単価で試算しても約1億2,000万円、鉄骨で約1億4,000万円が必要となります。また、近年の建築物価の高騰や空調、照明、トイレなどの設備、セクションの費用を加えると、2億円近い額になると考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

結局のところ、実際に見積りを取ったり市場調査はなされなく、岬町の地域性も考慮されない、全国版の建設着工統計による単価での卓上の計算で、鉄骨であれば1億4,000万円、そして、セクションの費用を合わせると2億円近い額になるとの試算ですよね。

これね、私、できない理由を言うために出された金額としか思えないんですよね。

私は、全天候型木造パークを提案したとき、既にその専門家との打合せをして、市場調査も済ませて、その上で見積りを取った確証のある提案をしております。ここでそれらを披露したいと思います。

その前に、これからお見せする資料は、建設事業者の1つにすぎません。また、先に言っておきますが、過去に私に対する嘘のうわさというのを吹聴し、広めようとする関係者がいまだに存在されますので、ここでくぎを刺しておきますが、この事業者を勧めるためにまたここで提案しているわけでは決してありませんし、私自身がつながりを持っているわけでもありません。

あくまでこれは行政への市政等の提言であり、本来なら、同じような事業者を探して、そして複数社から相見積り、そして、もしくは、プロポーザル形式で参加形態にして最適な事業者を選定するべきと、私は常に言っています。

それを強く望んでいるということを先に触れておきます。
それでは、モニター資料4の1をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。

ごめんなさい、行政の皆さんに資料を用意できなくて申し訳ないのですけれども、これは屋内スケートボードパークの建屋の提案でございます。

ご覧のように建築コストの削減、工期短縮、そして高い耐久性など、多くの特徴を兼ね備えた「フレックスハウス」という太陽工業株式会社の商品名です。

特殊な鉄筋骨に特殊な膜素材の屋根を持つ、素材特性の応用による計算された合理的な形状により確かな強度を実現するものです。

モニター資料4の2をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。必要な装備や機能のあるドーム型。

必要な装備や機能のあるドーム型施設で、保冷・保温機能を高める二重膜断熱システムや強制換気、天井内張や照明、ファンなど、必要に応じた機能部材やオプションを豊富に用意されております。

さて、過去の実績を紹介したいと思います。
モニター資料4の3をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。提案するドーム型施設は、世界の施工実績として、公共施設も数多くある。FIFAワールドカップ開催会場で使用された屋根等も同じものを取り入れている。

いろいろ書いているのですけれども、主立ったところを挙げてみますと、創業は1922年、膜・構造のパイオニアとして、FIFAワールドカップで埼玉スタジアム、ドイツのシャルケ・アリーナ、南アフリカではダーバン・スタジアム、ブラジルはアレーナ・フォンチ・ノヴァ等、国内5施設、海外8施設の屋根を施工しております。

そして、一番参考になるのが、国内の地方自治体の公共施設としてどれくらい建設実績があるのか、皆さん知りたいところだと思いますので、モニター資料4の4をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。提案するドーム型施設は、世界の施工実績として、公共施設も数多くある。国内実績として、神奈川県横須賀市役所の作業所や、茨城県阿見町の予科練平和記念館にも、ドーム型が使用されている。

まずは、茨城県阿見町の施設である予科練平和記念館というのがあります。また、神奈川県横須賀市の市役所の作業所も建設実績がございます。

続いて、モニター資料4の5をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。提案するドーム型施設は、世界の施工実績として、公共施設も数多くある。国内実績として、岐阜県垂井町エコドームや、JAXA宇宙航空研究開発機構展示館、ラジコンサーキット場や東京都の仮説体育館などもある。

JAXA――宇宙航空研究開発機構の展示館や東京都の保有する仮設体育館、また、岐阜県垂井町のエコドームというのも実績としてございます。

さらに、スケートボードパークですけれども、使用用途が似ているものとして、これは民間事業者にはなるのですが、千葉県にあるラジコンサーキット場というのも建築実績がございます。

モニター資料4の6をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。提案するドーム型施設は、世界の施工実績として、公共施設も数多くある。国内実績として、岐阜県垂井町エコドームや、JAXA宇宙航空研究開発機構展示館、ラジコンサーキット場や東京都の仮説体育館などもある。

在来工法と比較したメリットを紹介しております。1つ目として、建設コストが約40%削減できるということ、2つ目に、約66%の工期短縮を実現できること、3つ目に、LCCO₂排出量を大幅削減できることが挙げられております。

構造がシンプルで施工や解体が容易、移設も可能、建設資材の削減はもとより、太陽光を活かした透過率の高い膜材による各種ランニングコストの削減などの、省エネコストのメリットも紹介しております。

肝心の見積りですが、時間がありません、モニター資料4の7をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。ドーム型の実際見積書を依頼して出てきた見積書

岬町におけるテント・倉庫新築工事というふうにしております。これは、専門家が考えるパークづくりに十分な大きさである、ワイドが12メートル、レングス――長さが25メートル掛ける軒高が4.6メートルの、これはお見積金額ですけれども、合計は2,750万円税込みです。

見積詳細は、モニター資料4の8をご覧ください。

屋内スケートボード(スケボー)パークの建屋の提案。ドーム型の実際見積書を依頼して出てきた見積書の見積明細書

直接仮設工事一式、布基礎工事一式、鉄骨テント製作費・運搬費一式、マンドア1台、ルーフファン2台、引違い窓4台、フードつき吸気口4カ所、現場施工費1式、消防設備諸々一式、設計費、建物図面、基礎及び構造計算書の作成一式、建築確認申請代行費、申請手続料込等一式、そして、諸経費も含まれて、施工管理費等一式も全部含まれております。

そして、木造パークの建設費については、この間紹介しましたVision Ramps Japanより見積書を取り寄せました。

スケートボードパーク木造特殊工事、工期が約35日でできます。

人件費・搬入費で3~4人工、そして、交通費、往復費、トラック搬入、荷役、材料費、備品類、そして、LED天井照明8つ込みで、消費税込み809万7,900円となっております。

建屋と木造パークの建設費用合計金額が税込み3,559万7,900円、そして、トイレ、電気引込み、洗面、産廃処理も追加しても440万円以内で十分収まる計算ですので、町予算の4,000万円で収まるという計算です。

町の予算では、もう既に500万円の設計費をコンサル事業者に委託して支払っているとのことで、建設費予算4,000万円と合わせると、町の合計予算4,500万円といえるでしょう。逆にその設計費に係った成果物について、500万円でどれだけの成果物がなされたのかを、後日でいいのでお示しいただきたいと思います。

結果的に、町の予算よりも私の提案のほうが安く済むことになります。

私は本当に純粋に、純粋にですよ、要望者をはじめ、健全なスポーツとしてスケートボードを愛する住民の皆さんのため、パーク建設を前向きに真剣に考えて、汗をかいて動き、また、たくさんの皆さんの協力の下、ここまでできることを示しました。なぜそこまでするのか。なぜか。

私は、近隣にないすばらしいパークを造ることで、町外からもボーダーが絶えずやってきてにぎわう、住民が誇れる岬町をつくりたいからです。ただ、それだけです。厳しいことを言いますが、本当に大事なことは、そこに気持ちが本当にあるのか。あったのか、だと単純に思いますよ。

そして、未来の発展につなげる見通しや強い思いがあるのかどうか。

後日、今日お示しした見積書をお渡ししますが、それでもできない理由を言われるのか、または、前向きに精査するお考えはあるのか、それだけ聞かせてください。

● 寺田 企画政策推進監

経過につきましては、議会等でも説明はさせていただいております。
資料なんですけど、現在はちょっとヒアリング等も考えておりません。

● 田代 町長

このスケボーの件については、松尾議員が一番よくご存知だと思います。この一般質問の中で質問されて、それを受けて担当部長のほうが、それだったらもう中止せざるを得ないと、はっきりこの場で断言しているわけなんですよね。

それを受けて私どもが協議した結果、子どもたちはどう言うてんねんと。なおかつ、そういう状況の中でもスケボーが欲しいのか、造ってほしいのかということを確認しております。二度にわたって確認しております。

そんな中で、屋内型のスケボーができなかったら、もうこれは仕方ないという返事をもらった後に、我々は、もうこれは断念せざるを得ないというふうに結論を出しております。

ですから、松尾議員は議員なりにいろんな業者から積算の資料を頂いて、それを今、披瀝していただきましたけど、我々公共事業をやっている者については、それなりの基準の範囲内での積算資料を説明させていただいたので、今後やるかやらないかといったら、はっきり申し上げまして、全員協議会でもお話しさせてもらったとおり、一応このスケボーについては中止をするということを申し上げておりますので、ご理解を賜りたいというふうに思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の要望

もう時間はありませんけれども、本当に非常に残念です。

その積算根拠が揺らぐ方法なのですよ。それに固執していれば町の発展はないと、それだけ申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

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