R5年12月岬町議会一般質問/地域が支える、地産地消の循環型学校給食の提案について
質問の主旨
令和元年6月議会で提案したテーマである「地域が支える、地産地消の循環型学校給食」の、仕組みづくりがどこまで進められているのか?
その後の町の進ちょく状況と、そもそもの取り組み姿勢を検証します。
=以下、令和元年6月議会一般質問で提案した要旨=
全国的に現在見直されている学校給食。
子どもの健全な成長には、栄養豊富で新鮮、そしてオーガニックな食材を使うことがとても大切で、現在多くの自治体が学校給食の地産地消を取り入れています。
一方で、岬町には増え続ける耕作放棄地と高齢化の社会的課題があります。
そんな岬町において、仕事をリタイヤされた方々を中心に『子どもの学校給食のため』の農家や漁師を育成し、町がその農家や漁師より生産物を購入して給食で使用することで、耕作放棄地の解消と圃場の再生、農業・漁業の活性化と同時に、学校給食の地産地消化を見込める、「学校給食を地産地消で地域が支える循環型学校給食」の仕組みができると考えます。
まずは、9月議会でも挙げたテーマですが、時間切れとなって途中で中断してしまった、地域が支える地産地消の循環型学校給食の提案について再度仕切り直して行いたいと、このように思います。
これは5年前の令和元年6月議会で私から提案したものであります。
そのときに、できるようにするための仕組みづくり等を詳しく説明しておりますので、できましたらそのときの一問一答をご覧いただければなと思いまが、あれから5年が経ちました。
国からも学校給食の地産地消率を高めるようにと、努力すべきと言われている中、私が提案した5年前から今までの進捗状況はいかがでしょうか、現状も踏まえてお答えください。よろしくお願いいたします。
● 小川 教育次長
令和元年6月に議員から地域が支える循環型学校給食として、子どもの学校給食のための農家や漁師を育成し、町がその農家や漁師より生産物を購入して、給食で使用する様々な取組、現在現状の実情に合わせた実現、持続可能な形での納入体制等を事例を合わせてご提案がありました。
これまでの進捗状況ですが、教育委員会としては、これまで食育の観点から地域の産物の活用に取り組んできました。
岬町産では干ししいたけ、泉州産としてはタケノコの水煮などの食材を月2回程度を給食に取り入れ、小学校では食育と地産地消の学習を行いながら給食だよりの献立の中で、地元産や泉州産の食材の紹介も行っています。
しかし、食材を提供してきた地元生産者が、一定の食材を安定的に提供することが困難になったことから辞退されたり、物価高騰により食材を安価に提供することができなくなったことから、地元食材を提供した給食は2カ月に1回程度となっています。
現在の給食センターですが、令和3年2学期に衛生管理の厳格化、労働環境の改善、運営の効率化を図るため、中学校調理場を廃止し、調理業務を学校教育センターに統合いたしました。
現在、小学校3校、中学校1校、幼稚園1園を対象とした直営方式で実施しています。
給食調理数は1日約870食を調理し、所長兼事務員1名、栄養教諭1名、調理員4名、調理補助員10名、配送運転手5名の体制で運営しています。
作業内容といたしましては、午前8時に食材が納入され、検品、洗浄、調理の工程を経て、午前11時には各学校に配布します。特に、検品は時間をかけ、納入された食材でも厳密に作業を行っています。
このように学校給食は衛生的に安全で安心した食材を、定められた日に定められた数量を提供することが不可欠な条件であるため、食材は衛生管理体制、食材の確実な確保の面から公益財団法人大阪府学校給食会や岬町商工会物資納入組合から地元食材も取り入れながら納入していただいております。
ご答弁をいただきましたけれども、内容はどうなのかということなんですが、5年前と何も変わっていない、何も進められていないなという内容でありました。それどころか月に2回あった地元産品の取り入れた給食が、今では2カ月に1回となっているということですね。
逆に退化してるんではないかなというのが分かりました。
それでは、質問を変えます。
5年前も言いましたが、私はこの提案、生産者の顔がわかる安心安全で新鮮な食材を使った学校給食にすることで、岬町の子どもたちに農業や漁業の大切さ、ありがたさを学び、子どもたちが地元でそんな1次産業を担う大人を目指すきっかけになったり、また、地元を学んで、地元愛を育みながら栄養豊富な給食で心と体を育んでいけることにあるんです。
が、また一方で、岬町は農業そのもの、農業そのものが絶滅危機と言っても過言ではないぐらいになっており、なり手もほとんどいらっしゃらないっていう状況があります。
なぜなり手がいないのか、なぜなのか。
農業しても、この岬町には道の駅ぐらいしか売り先がなくて乏しい状況で、生業として成り立たないからという理由が第一にあります。さらに、岬町を行政として農業の活性化策が乏しいし、支援もあまりしてこなかったから、今の廃れ果てた現状があると私は考えております。
しかし、子供たちの学校給食の食材を岬町でできるだけ作ろうという大義のもと、行政が旗振り役を担った場合はどうでしょうか。
給食は1日に必要な食材というのが半端なく多いですよね。それが1年間需要が続くわけですよね。
売り先が学校給食である給食センターと決まっている状態であれば、作れば作るほど、対価として売り上げに変わるということになります。
また、給食の献立を二、三ヶ月先のものまで作っていたとしたら、逆算して必要な品種と量というのがおのずと決まります。
二、三ヶ月先まで作るものが前もって受注が入るようになれば、売上げの見通しが立てやすく、収入の安定にもなる。そうなると、1人であれもこれもと多品種を作らなくても、各自異なる一つの品種をみんなで協力し合って作ることで、よりよい品種を作ることに専念できると考えられます。
これは産直市場、道の駅とかですよね。産直市場よりも確実に売れる見通しが立っているという状態でして、農業が安定した職業となり得るんですよね。
これは、漁業に置き換えたとしても、同じことが言えると思います。このように、農業、漁業を盛り上げる手段として、学校給食というのを活用するお考えも持っていないでしょうか、お答えください。お願いします。
● 小川 教育次長
教育委員会といたしましては、地域の農家を盛り上げる手段ではなくて、第一義的に学校給食の中に地産地消の食材を取り入れるという取組につきましは、過去に検討いたしております。
その辺りも聞いてたんですが、答弁された全てにおいて、本当に5年前と1ミリも変わっていないなという状況が分かりました。
そもそも町行政はこの地産地消に取り組む気がなかった、そして今もないことというのも分かってしまいました。
小川次長は今の役職に変わられて間がありませんし、とやかくいう気はございませんが、町長筆頭にその町行政として5年間、農業・漁業の振興について何をやってきたんかなと私は思うんですよね。
これ、お金かかる仕組み、ものを提案しているわけではないですよね。仕組みづくりを提案してるだけですよね。
やってもないのに、できない理由を述べてやらない。
先ほど品目数や数量の確保は難しいということも言われておりますが、私の提案を聞こうともせず、今までのとおりのやり方でしようとするから、できないのは当たり前の話です。
国からも積極的に給食の地産地消率を上げましょうと言われている中ですよね。
できないから、できていないから、できるようにするための方法を過去に提案をしているわけです、私は。
ほかの自治体でもできていること、後で披露しますけれども、ほかの自治体でもできてるんですよね。
それなぜ少しでも取り組もうとしないのでしょうか。
私が言ったように、3カ月先までの献立を作って、必要になる品種そして量をみんなで話し合いの下、みんなで手分けして作ることができるはずです。
また、先ほどコストの面で見合わないということも言われておりますが、2カ月に1回程度しか地元産を使わないからスケールメリットというのも出てきませんよね。
スポットで仕入れていく。
それでは、やっぱりどうしても高くなっていく。
食材がね。コストが合わないのも、これも当たり前ですよね。
そして、生産者の意識、そして、環境の整備というのもまだ整っていない状況があります。
行政として、農業・漁業の振興をやってこなかったし、強い思いで生産者を集めて話し合ったりすることもしてこなかったと思います。
いわば、生産者や住民の意識、そして環境を整えようともしてこなかったから、耕作放棄地も、結果ですよ、これ結果です。
耕作放棄地も増える一方だし、生産者もいなくなる。できないのも当然です。これは、過疎地域となった今の町政の姿勢をそのまま表してるように私は感じてなりません。
6月議会で私は多奈川地区の未来のまちづくりについても一般質問しましたが、これ今回の趣旨と全く同じなんですよ。
多奈川地区にはまだたくさんの農地が残っている。ただ、耕作する人が少ない。
でも、まずは地元の方々と未来について定期的に話し合う機会を作り、どんな地域にしたいかという目標を作る。
そして、官民・民官で共有し、それぞれが自分のやるべきことを明確にして実行し、一つ一つの課題をクリアしていくことができれば、おのずと目標に近づいていけるものです。
これと言ってることは今回も全く同じです。私たちの大切な税金を大量投入して、大層な1日目におっしゃっておりました農業公園を開発する前に、すべきことできることというのは十分あるはずです。
今頑張って作物を生産している、道の駅に登録の生産者がいるんですよね。増えてるということですよね。そんな方々にアプローチして、学校給食の地産地消プロジェクトについての話し合いを持つことぐらい先にできないんでしょうかね。
国からも何度も言ってます。地産地消率を高めていきましょうと言われてることですよ。私の提案は何も新たに建物を大きく作るとか、大きな税金を使うなど一切私は言ってません。
5年前にも言いましたが、子どもの学校給食を地産地消でという大義、大義ですよねこれ、の下、教育部局、そして産業の行政職員の方々、そして農業の生産者、また教職員や栄養士も入って、そしてまたPTA、保護者など関係者を集めてその大義を達成するための検討委員会などを設置して、そこで緻密な計画の下話し合いをして、チームを結成して、学校や住民を巻き込み、民間と行政の連携、協働ですよね。連携・協働で成功させている自治体が増えているんです。
そのような地産地消の再検討、その再検討して検討委員会を設置する考えはないかをお伺いし
たいと思います。お願いします。
● 小川 教育次長
取組に対する検討のお話でございます。
まず初めに、私どもの立ち位置は学校給食法というのがございまして、地産地消の前に私どもは学校給食法には書いてます「児童生徒に対して適切な栄養の摂取による健康の保持、増進を図ること」。
で、私ども立ち位置は、栄養価のある安定した、先ほど申しましたけれども、安定した食材を提供することが、第一義の目的だというふうに思っております。
今言われましたように、過去に私どもは地産地消の取組は検討しておりますので、その内容は披露させていただきます。
教育委員会は、学校給食で地産地消を取り入れることで、地域産業や食育の振興を図ることを目的に、平成21年に岬町地産地消推進会議を開催しています。
構成団体につきましては、岬町商工会をはじめ、JA、泉州大阪及び行政機関です。
推進会議では、他の自治体の事例の下、本町における当面の取組案が検討され、学校給食用に地場農産物を作る農家を試行的に募り、地産地消の推進を模索していくということで、保育所や学校への給食用に安全でおいしい野菜を栽培できる生産者を募集いたしました。
栽培された野菜は、岬町商工会が買い取り、品質をチェックして、保育所や給食センターに納入するものです。
結果、1農家の方が募集され、学校給食納入に向け協議を進めましたが、学校給食が求める数量が生産することが困難なため辞退されたと聞き及んでます。
岬町商工会では、現在も給食物資納入組合による給食物資納入業者の募集を続けていますが、その資格要件として主なものとして、1日1,200食分、仕入れの所要量を充足し、指定する日時、場所に遅滞なく物資納入ができること。店舗、工場、事業所等に設備管理、食品に関する法令、その他規則を遵守しているとともに、従業員の健康管理についても万全を期しているということの条件を定めております。
一方、物資納入組合の心得、納入業者としての心得としては、食品は全ての食品衛生法に掲げる各条項に完全に適合するものを納入すること、工場、倉庫、冷蔵庫、店舗その他施設整備は全て食品衛生法及び関係法令に定める各条項以上の衛生状態に整備維持されることなどが求められています。
大阪府学校給食会では毎年、学校給食用物資選品会を開催し、安全で品質にも優れた物資を選ぶため、製造工程や成分表の提出を納入業者に求め、また商工会物資納入組合も町内の店舗で販売している食材を提供しており、日々納入食材の新品管理の万全を図っています。
このように学校給食に安全な食材を提供する場合、衛生面・管理面や一定の所要量が必要なことから、地元の生産者にかかる責任と負担が大きく、現在この会議は実施しておりません。
小川次長がお答えいただいた中身について、私はよく理解をしております。
もちろん安定的にしっかりとちゃんと安心・安全な食材が提供されること、これ一番大事なことです。
その上で、私は何も全てを地元さんにすぐ変えろということを言ってはございません。できるところからでいいと思うんですよね。その提案も前回にさせていただいたところであります。
また、もう15年も前のお話ということで、このときに子どもたちのためにやろうと、やってやろうと取り組んだ商工会の方々、そしてJAの皆さん、また行政機関の方々がいらっしゃったということ、またその方には敬意を表したいなと、このように思います。
平成21年当時というのは、全国的にもまだ給食の地産地消化が進んでいませんし、国もそこまで推進していなかった頃だと考えます。また、岬町に道の駅みたいなものも存在していなかったというところだと思います。
また、今は道の駅で登録し、出荷されている方々も今は増えていらっしゃいますよね。もう一度言いますが、そんな方々をいろんな厳しい条件があるけれども、そういうのをやっていきませんかと。
その行政、そして皆さんで全員でやっていきませんかと、そういうふうな話合いを集めてするようなことをしたりとか、機運を高める動きは、例えば道の駅の方々と連携してできるように話合いぐらいはできると思うんですが、そんな打診もされてはいないでしょうか。やっているか、やっていないかでも結構ですが、ちょっとお答えいただければなと思います。
● 小川 教育次長
私どもとしては、一応お聞きはしたことがございます。
ただ、条件として様々な条件があるんであればということですが、根本的に私どもとしては岬町の物資納入組合のほうが、一定にその基準を持って二つの組織、大阪府学校給食会と物資納入組合を学校給食センターに食材として受け入れるということでございます。
これは取組としては一定ご理解はさせていただきますけれども、物資納入組合にまずはその可能性があるかということを打診する必要はあるかなというふうに思ってます。
お話のアクションを起こしておられるということは、一定理解できました。そこは評価したいと思うんですが、要はこの事業というのは、できていないからちょっとでも進めようという話なんですよね、今回は。
できていないから、もうやめるんじゃなくて、トライアンドエラー、とりあえずやってみて、そして結果が出てきますよね。やってていくと見えてくるもの
が必ずあると思うんですよね。
15年前に一度やったけどあかんかった。だからもうしないと言わず、何でできなかったのかという原因を明確にして、そしてそれを改善して再トライするように要望したいです、今回は。
そのためにここで先進事例を挙げさせてもらいます。これを参考にしてもらって、少しでも地産地消化ができるように、ここでその仕組みを詳しく説明をいたします。
資料1をご覧ください。これは長野県の学校給食における地場産の食材活用課題解決のヒントまとめということで載っております。
まずは、何から始めたらいいのかという課題に四つの方法が記されております。
まずは、A-1、「学校給食の地産地消の意義や目的を明確にして、共有できる目標を持つ」とあります。
資料2をご覧ください。
そのそれぞれの立場での目標を示しております。
生産者としては、地場産食材の普及や利活用、販路づくりと安全安心な食材を子どもたちに提供したいという目標、学校側では、子どもたちの健康や食育の充実、また地域食文化や生産活動、環境教育を充実させたいという目標。行政側では、食育や地産地消の推進計画の目標達成や地場産業の活性化や販路拡大、地域内経済の循環づくり、休耕地解消、そして高齢者の生きがいづくりなどなどが目標ですが、この3社で共通する大義としては、全ては子どもたちのためという認識で活動しているということだと言っております。
次に、ちょっと戻りますが、資料1-Aに生産供給側と学校給食側がコミュニケーションをとり溝を解消するのと、A-3現場の実情に合わせて実現継続可能な形での納入体制を検討する。
最初は行政関係部署が調整役を担う場合も多いとあります。
これらは資料1から15がこれに当たるんですが、ここでは全部で8通りの方法、スキームが記載してあります。
私が思う、岬町で実施可能なスキームというのは、資料7か8のように思います。ちょっと資料7か8をご覧ください。
まず、資料7であれば、生産者直売所、アルプス市場というのがあるんですが、
そしてまた資料8であれば、農産物直販所というのがあって、ここで岬町でいうところの商工会や道の駅になると思います。
特に、資料8では、全てを農産物直売所から仕入れているわけではなく、農産物直売所で揃わない食材や、急遽足りないというふうな食材などは、卸業者ほかから納品もできるというバックアップ体制がしっかりと構築されているわけです。
ここで言う卸業者ほかというのは、岬町で言うと公益財団法人大阪府学校給食会になると思います。
また、すみません、行ったり来たりで申し訳ないですが、資料1-A4、コーディネーター役を設置するとあります。
これは、また資料11なんですが、
コーディネーターが食育の部署、そして地産地消の部署と行政の縦割りになっているところを横断的に、要は横串を刺すような横断的につなげてまとめたり、地域の生産者や八百屋さん、そして地域業者、学校、保護者などと情報を共有し、地産地消を進めることの必要性を伝えて、地域内での連携をどんどんどんどん作っていき、進めるやり方の図であります。これも岬町でできるスキームではないかと、私は思っております。
次に、資料12にある課題では、
学校給食はどんな食材が必要なのか分からないとか、どんな地場産食材があるか、そして安定的に供給できるかということに対しては、A1、お互いの食材を知って組み合わせるという答えがあります。
真ん中の図のように生産側としては、どの時期にどの食材がどれくらいの量で収穫されるのか、年間の作物スケジュールを把握しておきます。
一方の学校給食側では、過去の献立計画や食材の納品書から、どの時期にどの食材をどれくらいの量で使用しているのかのデータを整理しておきます。
この両者を照らし合わせることで、学校給食で使用したい食材の中で、地場産で供給できる食材が明確になる。明確になるということなんです。
そしてA-2、定期的に情報交換を行うことで、使用できる地場産の食材が増えていくということでしょう。
次に、今から言うこの資料13から15というところでは、
学校給食の地産地消化の大枠の仕組みができてからの細かな課題に対する対処法が書かれておりますので、時間の都合上ここでは省略いたします。
どうでしょう。
何も難しいことを書いていないですし、農業公園の開発のようなたくさんの私たちの貴重な税金を使うことも書いておりません。ただただ仕組みづくり、仕組みづくりをどう構築するか、ただそれだけのことで、子どもたちも保護者も学校も行政も農家も漁師も全てが幸せになる取組。
大事なことは、岬町の子どもたちのために安心安全で新鮮な岬町産の食材で学校給食を作り続けることをみんなの共有目標とし、それぞれができることを持ち寄りすり合わせて、目標達成に向けて団結して取り組む姿勢だと私は思ってるんです。この旗振り役は、行政でないとできません。いかがでしょうか。
● 小川 教育次長
全くもって学校給食については、行政は皆さんのご意見を聞いてないということではございません。
私ども教育委員会では、毎年学識経験者や保護者代表、商工会、農業委員会のご代表、学校の代表で構成している岬町学校運営審議会を開催しています。そこで食材購入方法や物価高騰に伴う献立などの学校給食に係る現状についてご意見をいただいております。
それ以外に食育につきましても、そして地産地消の推進のほうを始め、新しい献立の取入れなどもご意見をいただいているところです。
議員のご提案の内容ですが、さきにも述べましたが、地域が支える地産地消の学校給食については、私どもが考えるには様々な問題が抱えております。
現在は大阪府学校給食会や岬町商工会物資納入組合から食材を仕入れることで、まずは給食費を上げることなく、安全で安心な給食を子どもたちに提供している現状を鑑みますと、現在の給食体制で継続していきたいと、このよう
に考えております。
現状でいくというお話だと思います。聞いてないということで、アクションはされてきたということも理解してるんですが、やっぱり岬町は課題がたくさんある。
先ほど言いました、この学校給食だけじゃなくて、農業・漁業の衰退、ほかそれにまつわるいろんな課題がいっぱい抱えております。
だから、過疎地域に指定されている。その様々な課題を取り除く方法を、今私が提案しているんですけれどもね。
先ほど言われた様々な課題というのは、学校給食だけでなく、この岬町今後
の子どもの数に対する教育環境をどうするかの計画もできていなければ、農業、漁業、林業の激しい衰退それだけでなく、空き家・空き地の急増、リサイクル率は先ほど谷地議員もありました大阪府内ワースト1だし、再生可能エネルギーの利用も全く進んでいない。そして、人口の激しい現象からなる超高齢化、目立った政策を実行していないから結果が出ていない、これは当たり前です。
2年前に岬町は過疎地域になりましたが、今現状を見ても脱却できる気配が私は1ミリも感じられないし、政策がないから希望も持てない、だから、私がこうやって提案しております。
私の提案は、学校給食の地産地消をテーマにした農漁業の振興政策であり、仕事雇用の創出とひいては移住定住施策でもあるんですよね。未来に希望の持てる提案です。
今後も私は諦めずに提案をしていきます。なぜなら、この政策は、やる気さえあれば取り組めることですし、私の提唱する持続可能な町をつくっていくための、みんなでつくる循環型まちづくりのど真ん中の取組だからです。
それぞれの立場でできることをやっていきましょう。
私は有志議員とともに今年8月に大阪府庁へ要望活動に行った中に、「食育と健康を推進する安心安全な給食の無償化を」というふうな大きなテーマに、小・中学校給食の無償化、そしてオーガニック給食導入の政策的支援というのを大阪府へ求めてまいりました。
その中で私は、大阪府内では、全国の地方自治体と比べて遅れている。学校給食の地産地消率を高める仕組みづくりを先進事例を調査研究して、大阪府として推進してほしいこと、そして、大阪府として取組に意欲のある自治体を手厚くサポート、応援してほしいということも、大阪府の教育長、教育振興室保健体育課の方々へ私は熱く要望してまいりました。
その回答としては、大阪府としても調査を進めていきたいと前向きな答弁をいただいております。岬町はそれでもどうなんでしょうか。やるのかやらないのか、引き続き動いていただくために提案をして参りますので、どうかよろしくお願いいたします。