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H27年6月岬町議会一般質問/空き家対策について提案

H27年6月岬町議会一般質問/空き家対策について提案

平成27年6月議会 1日目 一般質問

質問の要旨

  • 空き家バンクの登録の進捗について
  • 空き家を利用した観光客誘致について、大阪府泉南郡岬町議会で松尾ただしが提案します。

松尾 匡の質問

空き家バンクの登録の進捗についてお伺いします。

私は、淡輪3区に住んでおり、随分前から近所に倒壊寸前の空き家を含めてたくさんの空き家がございます。

それについて、先日からタウンミーティングに参加させていただいておりますが、増加している空き家問題について関心を持たれる方が多く見受けられました。

まちの課題を解決するNPO法人で活動している私としても空き家問題は非常に関心があり、解決していきたい問題の中でも優先的に取り組まなければならないと考えております。

しかし、所有者からの空き家バンク登録というのはまだ0件と、制度ができて1年が過ぎましたが、いまだに進んでいないように感じます。

現在の空き家バンク登録の進捗状況についてお聞かせいただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

●岬町  木下都市整備部長 の答弁

現在の空き家バンクの登録状況でございますが、空き家を探しておられる方、町外の方になるのですが、2名の登録がございます。

空き家につきまして、貸したいと言われる方の登録は、先ほど松尾議員がおっしゃったとおり、まだ登録はないような状況となってございます。

運用開始当初は空き家をお持ちの方や空き家を探しておられる方から十数件ほどの問い合わせもございましたが、それ以後、月1件程度の問い合わせとなっているのが現状でございます。

松尾 匡の質問

倒壊の恐れがある空き家については、今後も各自治区と一層協力していただきながら、所有者等に対して指導や助言など、今まで以上にコンタクトをとってプッシュしていただき、まずは近隣の方の安全、安心をしっかり確保できるように、より一層の対応をお願いしたいと思います。

一方の空き家バンクについて、空き家所有者と空き家を探しておられる方、合わせて、先ほど月1件とかの問い合わせがあると聞いていますので、登録まで結びついていない状況から、登録するに当たってハードルや課題があるように感じられます。

それは、岬町での空き家等の登録には、宅地建物取引業者との仲介契約の締結が必要となっていたりとか、空き家等の売買、賃貸借等の仲介にかかる報酬について法で定められた範囲内の仲介手数料が必要だったりと、そのあたりの気の重さや発生する費用などが高いハードルになっているのかなと思ったりしております。和歌山県の印南町というところの空き家バンク制度を一度ごらんいただければと思うんですけれども、印南町は岬町の人口の半分以下、人口約8,000人のまちにもかかわらず、空き家の登録が7軒ほどございます。

岬町と何が違うかということですけれども、印南町は仲介業者が入っていません。私も、もし空き家所有者であれば、業者を介さないと登録できないとなると、一瞬登録はためらってしまいます。

また、印南町の人口とほぼ同じの、奈良県吉野町の空き家バンク制度も一度ごらんいただければと思うんですけれども、ここでも業者は介さず、さらに空き家に関する相談窓口業務をNPO法人へ委託し、移住・定住促進を積極的に支援しております。

ホームページに記載されている物件だけでも現在7軒の登録があり、現在までに8軒契約済みとなっております。

私は、成功している各市町村の空き家バンク制度をよく参考にしていただきまして、業者介入の見直し等、もっと気軽に登録できるように制度を変えるべきだと感じております。

そのあたり、町として制度の見直しや登録がふえるような取り組みをしていただけるかどうか、ちょっとお聞きしたいと思っています。よろしくお願いします。

●岬町  木下都市整備部長 の答弁

回答させていただきます。

今後、空き家のさらなる実態把握に努めまして、先ほど議員からご紹介もいただきました、先進事例などを調査研究し、これらの空き家の有効活用について方策等を今後検討してまいりたいと考えてございます。

松尾 匡の質問

よろしくお願いします。

続きまして、空き家を利用した観光客誘致についてでございますが、現在、静岡県熱海市や鹿児島県の奄美の加計呂麻島というところがあるんですけれども、そこでゲストハウスをつくって人口減少をとめたいと考えている住民がいらっしゃいまして、クラウドファンディングを使ってゲストハウス開始資金を募り、無事目標金額以上に達することができれば各支援者に対し、支援してもらった金額に応じて、あらかじめ設定したリターン、例えば、宿泊無料券等をサービスするといった仕組みを利用してゲストハウスを立ち上げ、まちづくりを始めようとする動きがございます。

それらの多くは、空き家を利用したゲストハウス運営で集落に人を呼び込み、地域の魅力をアピールして移住希望者をふやすことにより、集落の人口を増加させることが目標です。また、移住体験プログラムの実施や、お試し移住の受入先となることで、地域と移住者のミスマッチを防ぎ、定住率の向上を目指しています。

紹介した熱海市も加計呂麻島も共通点があります。

それは海があるということです。既に両プロジェクトは全国からの支援者により、本日から募集終了まで10日以上を残しながらも目標金額を大きく上回ったために目標金額の引き上げをしたぐらい、大変盛り上がっております。

盛り上がるということは、それだけ全国に多くの支援者がいて、ゲストハウスができれば利用したいと考えている人が多いということになると思います。

海があり、両プロジェクトの開催地には共通点が多く、観光資源の多い岬町などで空き家を活用したゲストハウス等のプランはマッチするように思います。

空き家を活用してゲストハウス等を始めたいと言ってもらえるような団体や個人を岬町で生み育てるためにも、空き家バンクの登録制度を見直した上で、登録を促進する努力をすることがまちづくりのプレーヤーをつくり、結果的に空き家が観光客を誘致するツールの一つになっていくと考えられますが、岬町としても観光に今後力を入れていくという中で、このような空き家を活用した観光客誘致について、町としてはどう思われますでしょうか。

また、今後の取り組みについてお聞かせいただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

●岬町  木下都市整備部長 の答弁

空き家の有効活用に対する取り組みにつきましては、地域で活動を行っている団体のご協力を得ることが必要であり、本町がその取り組み等の情報を効果的に発信するなど、連携して取り組むことが重要であると考えてございます。

さらに、議員お示しの観光誘致の観点から情報収集、発信ができるよう、本制度のホームページ等に掲載する内容等について、他の事例を調査研究し、効果的なPRに努め、関係する団体と連携しながら本制度の充実を図ってまいりたいというように考えてございます。

松尾 匡の質問

空き家バンク制度の一つの目的である空き家を移住、定住等での利用へなかなかすぐに至るというのはハードルが高いと思われます。

まずは、空き家を長期宿泊施設としてなどでお試し移住ができるように、空き家を活用してまちの活性化を目指すことに重きを置いて、空き家バンクの登録制度を見直した上で民間と町が協力連携しながら空き家バンクの登録件数をふやし、一方で、ゲストハウスや民泊等で空き家等を観光客誘致のツールとして有効活用する方法も民間と町が協力連携しながら考えて、民間でお試し開業・運営といったことができるような環境をつくっていくことがまちづくりのプレーヤーをふやし、岬町の今後の雇用機会や働く場所をつくっていくことにつながると私は思っております。

雇用機会の創出から人口減少が進んだ結果、現在、空き家がふえ続けている岬町ですので、課題である空き家といったものをいろんな形で有効活用させていくことで、課題を解決しながら雇用を生み出すプログラムを考えてまちを活性させるべきだと思っております。

特に岬町は、都市部である大阪市内から約1時間で来れるという利点を存分にアピールしていくことで、移住、定住に持っていくまでの距離はそう遠くないと確信しております。

私としても、町と連携しながら、できることから積極的に課題に取り組んでいきたいと思っておりますのでよろしくお願い申し上げます。

 

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