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R7年3月岬町議会 会派「みさき新時代」代表質問/今後の町政運営について

R7年3月岬町議会 会派「みさき新時代」代表質問/今後の町政運営について

質問の主旨

1.町財政について
他自治体と比べ「稼ぐ力」が乏しく、収入である歳入が年々目減りし、借金である地方債や過疎債に頼る運営が続き、財政状況が悪化の一途を辿る岬町。
その結果、約10年前は約16億円あった町の貯金である財政調整基金が、今限りなく0に近づいています。
そんな中、R7年度の町政運営方針を見る限り、「町の持続可能性」が極めて低く、未来が全く見えない内容だと考えます。
果たして、10年先20年先の町の未来を具体的にちゃんと描けているのか?問います。

2.深日洲本ライナーと地方創生について
7年実施されてもなお、いまだに国の交付金がなければ自主運営が決してできない結果がでている深日洲本ライナー。
それでもR7年度の町政運営方針で実施する予定になっています。
深日港の活性はおろか、岬町全体を見ても逆に活気がどんどん失われている現状でも、地方創生としての効果がほとんどない結果がすでに出ている当事業を、大きな税金を使って、なぜまだ続けようとするのか?
資源が豊富にあり地の利を活かせる岬町にあって、にぎわいを生み人流と税収などを増やし、手厚い住民サービスとして還元できるような地方創生事業を、他にたくさん考えられるはずですが、それをしない町の見解などを問います。

3.新たなみさき公園について
事業者との協議が難航しており、町長とのトップ会談も半年以上も実現できていない状況が続いています。
また、事業の動きが全く見えないため、住民からは不安視する声が多数あります。
新たなみさき公園整備事業(MiLEXプロジェクト)は岬町の将来を大きく左右する最重要事業です。
官民連携事業を成功させるためには、何よりも事業者との「信頼関係」が大事だと考えます。
事業成功に向けての町の考えを問います。

4.公民館図書館をはじめとした公共施設の整備について
昨年12月の委員会で最重要項目である立地において住民からの声が一番多い「みさき公園」が候補地に含まれていないことが判明。
令和6年度には庁内検討委員会が10月に1度開催されただけで検討が進んでおらず、予定していた基本計画の策定もできずにいる状況。
住民の要望も大きく、過疎地域持続的発展計画の最重要施策にも位置付けられている公民館・図書館等整備事業であるが、実現に向けた町の考えを問います。
また、役場庁舎を含む公共施設の整備についても町の考えを問います。

5.職員体制と職場環境、働き方、メンタルヘルスについて
令和7年度当初予算によると会計年度任用職員の人数が大幅に削減される予定となっています。
職員数の削減は、業務負担増加によって職場環境を悪化させ、行政サービスの低下を引き起こす恐れがあります。
岬町を発展させるまちづくりを行うには、その最前線で働く職員が働きやすい環境を整えることが重要です。
昨年も休職者が発生しており、職場環境の改善が必要と考えます。このような状況の中、職員体制や職場環境などに対する町の考えを問います。

6.不登校対策と今後の学校教育課題について
R5年度の不登校児童生徒数は34万人を超え、11年連続増加し過去最多となっており、大きな社会問題となっています。
岬町においても、増加傾向になっており、早急な対応が必要と考えます。現在淡輪小学校には校内教育支援ルームが設置されているが、他の学校にはなく、学校に行くことができない子どもや保護者を支援する教育支援
センターが設置されていません。
子どもたちの学びの保障についての、町の考えを問います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

今回は、来年度を含む今後の町政運営全般についてお聞きしたいなと、このように思います。

  まずは町財政について、これまで私は何度もいろんな場で、財政調整基金をはじめ基金が目減りしていることに対して指摘をさせていただいております。

9月議会の決算において、ついに財政調整基金は約3億3,000万円まで減ってしまいました。財政調整基金は、災害時や急激な財政悪化などの緊急時の備えとしてとても重要な財源でございます。

この重要な財源である基金の積立計画についてどうなっていますか、お答えください。お願いします。

● 内山 財政改革部長

ご質問にお答えする前に、会派代表質問として通告のありました質問の要旨の中で財政調整基金残高につきまして、約10年前に約16億円、現在限りなくゼロに近づいているとされておりますが、正確には10年前の平成26年度末で約8億2,000万円であり、直近では令和5年度末で約3億8,000万円であり、令和6年度末につきましては約3億円の見込みとなっております。

  以上、ご質問のご答弁の前に申し添えさせていただきます。

  それでは、ご質問にご答弁させていただきます。

  今後の基金の積立計画につきましては、さきの全員協議会での第4次集中改革プラン素案の説明の中でご説明したとおり、行財政改革の取組によりまして決算剰余金を積み立てることで、財政調整基金は令和10年度末残高は6億4,000万円に、基金全体では令和10年度末残高は約11億円にそれぞれなる見込みとなっております。

  このように今後の基金の積立てにつきましては、第4次集中改革プランに掲げる行財政改革を町長を筆頭に職員が一丸となって取り組むことが肝要だと考えております。改革により財政収支バランスを改善、財政基盤を強化することで生み出される決算剰余金を財政調整基金や庁舎整備基金に今後積み立ててまいりたいと考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

それでは、ここで資料1をご覧ください。

岬町の財政、類似団体の中出最下位

総務省のデータを集計した資料でございますが、類似団体とあります。この類似団体とは、人口と産業構造などによって自治体を分類したもので、財政状況などの比較分析などに用いられるものです。類似団体は68自治体ありまして、大阪府では太子町が含まれております。このデータによれば、令和4年度決算時、財政調整基金は68自治体ある中、岬町は何と最下位なんですよね。最下位。

資料2をご覧ください。

財政調整基金以外も含んだ基金全体の順位は類似団体の中でワースト3位

財政調整基金以外も含んだ基金全体の順位を表しているものですけれども、岬町はここでもワースト3位です。

資料3をご覧ください。

平成28年度から令和4年度の財政調整基金と基金全体の金額とその全国順位

こちらは平成28年度から令和4年度の財政調整基金と基金全体の金額、そしてその全国順位を表しております。財政調整基金と基金全体の金額を見ると年々減少しているのが分かります。

さらに順位で見ると、令和4年度において財政調整基金は全国1,741自治体中1,671位、これね、ワースト71位なんですね。

基金全体においては1,711ということで、全体でワースト31位です。さらには、令和5年度は財政調整基金も基金全体もともにさらに減っておりますから、恐らくもっと順位は悪くなっているはずなんですよね。

  全国の自治体の中でも岬町はこれだけ貯金がないんですよ、貯金がない。第4次集中改革プランに基づいて決算剰余金を積み立てして、令和10年度まで約11億円にできるよう目指すという先ほどのご回答でしたけれども、以前にね、これは奥野議員も指摘されてましたけれども、基金の積立ては剰余金などではなくて、3月の当初予算の編成時に組み込まないと基金というものは確保が難しいものです。

しかも岬町が積み立てなければいけない基金は、財政調整基金だけではなくて、庁舎整備をするための基金など、ほかの基金もあるんですよね。

実際に庁舎整備基金について全然積み立てられてないじゃないですか。

当初の目標はたしか1年間に5,000万円を積み立てるということを聞いておりましたけれども、それが今や昨年は200万円ですよ。

200万円しか積み立てられていない状況です。さらに今回の当初予算を確認すると、同じ額200万円です。そんだけしか積み立てられてないんですよ。

  さらには、第4次集中改革プランでは、何と庁舎整備基金は考慮されていないという、こんな状況ですよね。

こんな状況で剰余金だけで本当に積立てできるんですか。そもそも積み立てる意思があるようには思えませんが、もう一度見解をお聞かせください。

● 内山 財政改革部長

先日、全員協議会でご説明させていただきました集中改革プランにつきましては、実効性の確保というのが大事だというふうに考えております。

そのため、町長が先頭に立ちまして、職員につきましても、一人一人が岬町を取り巻く環境を十分理解した上で、一丸となって改革に取り組むことが必要だというふうに考えております。

そして、その取組の状況でありますとか、進捗の状況につきましては、適宜、行革を担当しております行財政改革課で把握・検証を行っていきたいというふうに考えております。

そして、その内容につきましても、適宜、行財政改革本部、あるいは議会の方々、行財政改革懇談会で報告し、意見をいただきたいというふうに考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

しっかりと計画を立てていないものは後回しになりがちなんですよね。計画を立てなかったら結果としてできなくなるというのが、大体、世の常なんですよね。

余剰金はその最たるものだと私は思ってます。町財政の中の基金一つ見ても、計画がなされていないことがここで分かりました。

私からすると、地震等の大災害時の備えを後回しに考えているということと私はイコールと思ってますし、住民の命・財産を守るための計画はここでなされていないのと同義と私は考えてます。

  大災害などから住民や町を本当に守ろうとする意思や決断が見られないし、10年先はおろか、数年先の町のビジョンもないことが私にはそういうふうに思います。ここで分かりました。

また、基金という町の貯金が減っているという問題だけでなく、地方債、いわゆる町の借金についても課題があります。

  資料4をご覧ください。

平成28年度から令和5年度の岬町の地方債発行額と地方債現在高の推移

こちらは平成28年度から令和5年度の岬町の地方債発行額と地方債現在高の推移を表したものです。

地方債現在高、いわゆる借金は、平成28年度から8年たった今でもほとんど変わっていないですよね。

貯金の積立てをするにも、借金を返すにも、町の収入である歳入を増やす取組が必要不可欠だと私は常々言ってますし考えています。歳入の確保のための対策はあるんでしょうか、お答えください。

● 内山 財政改革部長

今後の歳入の確保につきましては、さきの全員協議会でご説明させていただきました第4次集中改革プラン素案の中でお示しさせていただいたとおり、財政基盤の強化に取り組んでまいります。

  財政基盤の取組としましては、歳入の基幹となる町税収入の確保のため企業誘致の推進を図ります。その取組の一環としまして、3月議会で上程しております岬町地域経済牽引事業の促進のための固定資産税の課税免除に関する条例の一部改正と岬町企業立地促進条例の一部改正では、それぞれ対象期間を延長し、引き続き企業誘致に向けた環境整備を行います。

  ふるさと納税につきましては、近年は全国の皆様より多額のご寄附を頂いておりますが、令和7年度では新たに企業から専門人材である地域活性化企業人を活用し、その専門知識を生かして寄附額の増加に向けた取組を行います。

  未収債権への対応につきましては適切な徴収を行うとともに、納税者間の公平を確保いたします。

  受益者負担の適正化については、住民を取り巻く環境を考慮した適切な受益者負担の在り方を検討してまいります。

  また、令和7年度の当初予算におきましては、関西国際空港の容量拡張に伴いまして、本町には少なからず影響があることから、田代町長から、直接、大阪府や関空エアポートと交渉を重ねた結果、本町の生活環境の改善や観光振興に向けた取組は、令和7年度におきましては、大阪府では新たな補助金制度が創設され8,000万円の支援が、関西エアポートからは3,000万円の支援がそれぞれ計画され、歳入予算に見込んでいるところです。

  今後につきましても、引き続き、町長におきましては自らが率先して行動していく考えとなっております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

先ほど、補助金の取得、取りに行くという話がありました。ここではその趣旨ではないんですよ。補助金は取りに行く、その努力はもちろんすべきです。すべきだけれども、今、私が伝えているのはそういうことではなくて、新しい取組による歳入を増やすという話を今言ってるわけなんです。

ちょっとずれてますので、そこはご理解いただきたいと思います。

  財政基盤の強化って言われております。先日の全員協議会で谷地議員が指摘しされているんですけれども、多くが未収債権の徴収率の向上とふるさと納税の寄附金頼みだというふうなことを指摘されているわけですよね。

未収債権の徴収率の向上については、第3次集中改革プランにおいても目標価格が達成できていないんですよ。

むしろ逆に、多くの項目について徴収率が悪化、悪くなっているんですよね。結果が出てないんですよ。出せてないんですよね。

行財政改革懇談会の委員からも、一朝一夕ではいかないよというふうに言われていますよね。ふるさと納税については、貴重な財源であるため、寄附金増加を図ることは重要であると考えますけれども、こちらについても、行財政改革懇談会の委員の方から、これは不安定な財源であるため、行行革項目から切り離すべきだと言われているわけなんですよ。

ふるさと納税、いわゆる町のゆめ・みらい寄附金に依存した財政運営というのはどうなのかと、こういうふうな回答も言われている中で、どうなのかというふうに考えますけれども、それ以外の新たな稼ぐ取組が必要と考えますが、見解をお示しください。

● 内山 財政改革部長

ふるさと納税につきましては、議員おっしゃるように、先ほどの第3次集中化プランの答申の中ではそういったご意見が出たことは承知しております。

ただ一方で、やはり私どもとしましては、ふるさと納税は大変貴重な財源であるということで考えております。ふるさと納税であります「ゆめ・みらい寄附金」につきましては、本町を応援いただいてる方々からご寄附をいただきまして、一旦基金に積み立てた後、貴重な財源として活用させていただいてるところということになってます。

  この数年につきましては、本町の返礼品がご好評いただいているということがありまして、多くのご寄附をいただいているところです。そして、その拡張につきましては、おおむね寄附金額に見合った各種の事業の財源として活用させていただいております。

  今後もですね、先ほど答弁の中でご説明させていただきましたけれども、ふるさと納税の増収に向けた取組をさらに強化していきたいというふうに考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

結局、残念ながら、新しい政策とか、新しい政治での稼ぐ取組というのが一切ない。不安定な財源であるふるさと納税の寄附金頼みの今の調整であるということがここで分かりました。

企業誘致についてはね、もちろん必要不可欠な取組ではあるんですけど、こちらにやっていく必要は絶対あります。でも、こちらについても企業が来る理由が必要であり、また、そんな環境に岬町はなっているのかどうかということです。

  結果はあまりよろしくない状況にあると私は考えております。また、企業誘致に頼り切る政治も私はよくないと思っております。やらないといけないけれども、それに頼り切る政治もよくない。

なぜなら、過去に岬町に大企業はいらっしゃいました。でも、撤退する悲劇というのは皆さん何度も見てこられたと思うんですよね。

ここで学ぶべきは、企業誘致活動は絶対必要です。必要不可欠ですけれども、企業の都合により撤退が決まるので、撤退後には仕事も雇用も町から一気になくなってしまうという大きなリスクがあるということを認識しておくべきなんですよね。

だからこそ今の岬町に何が一番必要なのか。以前から私が何度も何度も議会で提案している自力で稼ぐまちまちづくりなんですよ。

  山形県の西川町が面白いですよ。かせぐ課という部署をつくって話題となっておりますし、そこで補助金の積極的な確保というのももちろんですけれども、官民連携による稼ぐための仕組みづくりを町を挙げて取り組んでいるわけなんですよ。

  また、鹿児島県指宿市では、新たな歳入確保のために稼ぐという言葉をテーマに職員からアイデアを募集して、優秀な提案は可能な限り実行に移せるよう取り組んでおられます。ちなみに、令和5年度には250件を超える提案があったそうで、6件の提案が優秀な提案として選出されておるんですね。このほかにも、私は今までこの議会で数多くの稼ぐ仕組みづくりを提案してきたつもりでございます。

  このように、今までのやり方ではなくて、新たな視点を持って行政全体、町全体として稼ぐまちづくりに取る取り組むべきと私はずっと言っています。これは何でか。住民の福祉、生命を守るため、それの財源をつくるためですよね。

  そして、同時に、町の発展には住民との協働のまちづくりが絶対不可欠だと何度も言ってきてますね。私ならそんなまちづくりを実現しますが、町長の見解はいかがですか。

● 田代町長

さきにお尋ねしますけれども、まちづくりについてなのか、財政も含めてなのか、その辺、再度お尋ねしたい。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

両方です。

● 田代町長

両方ですか、分かりました。

  先ほどお話を聞かせてもらって、確かにおっしゃるとおり、理想に合った町をつくるには、そうでなければいけないなと思っております。しかし、今の岬町には過去からの歴史があります。

よきにしろ、悪きにしろ、歴史があります。その歴史をたどりながら今日まで来ているのは、今の岬町であろうというふうに理解してます。その中で財政再建団体に陥ったこともありますし、この庁舎を建てて間なしに財政再建団体に落ちたこともあります。過去に苦い経験がということもありますので、言わば、行政改革をやっていくということは非常に大事なことである。

  ところが、今おっしゃるように、自力で稼ぐ力をつけるということが大事だということは、確かにそのとおりであります。しかし、その稼ぐための基本となるもの、つまり財政基盤が構築できてなかったら何もできないわけなんですよね。

では、住民のサービスをないがしろにしていいのか。そうでないと思いますね。これだけ高齢化が進み少子化が進む中において、やはり社会保障制度というのはしっかりとやっていかなきゃならない。そこへ財源の投資をしていく、これが今、第一に求められていることだろうと思ってます。

言わば、「基金がない」「基金が減った」とおっしゃるけども、私が就任したときには、基金はほぼ底をつく状況だったと記憶しております。数字は定かでございませんけれども、そういう状況であった。それを8億円程度まで積み上げてきた。

  残念ながら、その後コロナ禍が2年、3年と続いた。国からのそういった交付金ではどうしようもなく、町単独事業でやらないといけない事業もたくさんありました。それを乗り越えて今日に来ているわけなんです。

その中で、先ほど予算の話をされましたけど、最終的には、1年間の決算を見て判断を我々はしているわけで、あくまで予算は予算として計画するわけですけれども、なかなか実現できない部分、またそれ以上にかかる部分とかいろいろありますけども、そういったことも含めた中で最終的に決算状況はどうであったのか。

  私が就任してから赤字決算があったことは一度もないと思うし、単年単年度でないと思います。いろんな事業をやりながら、いろんな住民の皆さん方の福祉の事業をやりながら来てですね、少なくとも今現在、基金は3億円程度積み重ねてきてると。起債残高も減ってないじゃないかという先ほどのご意見がございましたけれども、起債残高は当初から比べたら30億円以上減ってるんですよ。そこをよく理解していただきたい。

  ですから、おっしゃることはよく分かるんですけれども、財政の厳しい町、ゆとりのある町、またそこそこにある町、いろいろ違うわけなんですよね。岬町は再建団体から這い上がってきた町なんですよ。

それを住民の方々は、今の若い人はどうか知りませんけども、過去にそういった経験を味わった住民の方は十分その汗というのか、そういったものが染みついてますから、事業をやるにもやっぱり厳しく指摘を受ける場合もあります。だから、これもやる、あれをやるということは言いやすいんですよ。

しかし、堅実にやっていく。そして財政、言わば岬町のこの館を壊さない、そのためには財政基盤を確立しなければならないというところに今、集中的に、管理職の皆さん、職員の皆さんも一緒ですけど、そこを一つのめどにして頑張っております。

  ちょっと余分な話になりますけども、今回の管理職手当をカットしたのも苦渋の選択であります。職員、管理職が一丸となって行政改革をやっていかないと、必ずしもまた昔のように再建団体に落ちる可能性もなきしにもあらずということで、今、頑張っている状況であります。

  庁舎基金も積立てしてないとおっしゃってますけども、できないんですよ。お金がないんですよ。お金がないということを分かっていて、それを積立てができてないじゃないかというのは、議員さんの質問はおかしいんじゃないかなと思ってます。

  やっぱりできるだけ安全に、かつ住民の生活を守る。そして、この岬町の活性化を積み上げていくということは私に課せられた使命だと思ってますから、やみくもに、これもやる、あれもやるということは言えない。また、できない。

  そういうことを考えると、先ほど財政部長が言ったように、やはりふるさと納税も大きな財源の一つなんですよ。それを改革の中に入れるのはおかしいという意見もありますけれども、そうじゃないんですよ。役場の中に入ってきた基金は全て財源として賄っていく、この姿勢がなかったら何もできないんですよ。

町民税はどんどん落ちていくだけで、どこでもそうですけども、町政運営をやっていく一つの財源の要は固定資産税、町民税なんですよ。それがどんどんどんどん高齢化して少子化していく中で落ち込んでいくのを見てですね、じゃあ、ほかに財源を確保するかといったら、大阪府へ行き、国へ行き、そして今言ったようなふるさと納税、そういったものを頼りに財源確保していく、これが自主財源の確保の一つだと私は思ってますよ。

ですから、その辺を考えると、松尾議員のおっしゃる、あれもこれもとおっしゃるけどもね、そうなったら一番いいんですよ。そうできないのは今の岬町の現状だと。

  冒頭に奥野議員さんの質問に答えさせていただきましたけれども、私が就任したときにはそんなことを言ってる余裕もなかったんです。駆け足で走って、何とか崖っ縁から這い上がっていこうと。

その勢いで議会の皆さんも協力していただいたんですよ。町民の皆さんも辛抱してこられたんですよ。そのことを考えた場合に、今、松尾議員さんのおっしゃる理想的な考え方は、今の岬町にはとても追いついていけないというのが正直言ってそのとおりで、ですから私も申し上げましたけど、再度引き続きこの町政を担っていきたいというのは、ここまで一生懸命皆さんとやってきた、その結果がまだ道半ばで、それを終えて、しっかりと次の方にバトンタッチをしたいという思いがありますので、そのことを十分理解していただいて、今この社会の状況の中で、言わば財源確保の妙薬があったら教えていただきたいと思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

町長、言われてるのは、過去のこと、歴史があるということは言われております。それはよく分かるんですよ。妙案があれば教えていただきたい。

私は今まででいっぱい言ってきました。ただ、歴史がある。過去はこんなんだった。そこで頑張ってこられた。これは認めます。けどね、大事なのなんでしょう。過去じゃないですよね。今ですよね。今、そして未来ですよね。

これからどうしていくかですよね。その指針が示されていないんですよ。町長からは一切示されていない。「しんどい」「しんどい」「限界だ」。先ほどの発言ではそれしか伝わってこない。これでは住民は不安で仕方がない。先が見えないんですもん。ビジョンがないんですもん。だから私はビジョンを示していきます。

  これからの話を私は言ってます。これからの話。過去はどうでもいいんじゃないけども、学ぶことはしっかり学んで、そうならないように轍を踏んでいく、これからをしっかり歩んでいく、これが岬町のあるべき姿じゃないんですかと私は申しておきたい。

  決算が大事と言われましたけれども、予算て1年間の指針ですよね。それを基に計画ですよ、このままどおりを行く。だから予算ですよね。決算はもちろん違うかもしれない。でも、計画です。計画をおざなりにする町長は私はよくはないと思ってます。だからしっかり計画をするわけじゃないですかと思いますよ。

  稼ぐ取組、何もできないというのは町長の言い分かもしれない。私はいっぱいあると思いますよ、稼ぐ取組。先ほど言いましたよね。かせぐ課をつくるとか言いましたよね。それで、かせぐ課でもし結果が出れば、職員の給与カットもなくせるわけですよ。住民の福祉も高められるわけですよ。住民サービスを高められるわけですよ。そこを勘違いしていただきたくない。

  お金がないんであれば、これはマネタイズて言うんですけどね、お金をつくる仕組みをつくるんですよ、今の時代。それができてないのがこの岬町です。私はつくっていきます。

  議員としての発言がおかしいというふうなこともおっしゃいました。そこは今までの議論のやり取りの多分噛み合っていないんですよね。もう少し私の伝えたいことというのをご理解いただきたいなというふうに思っております。

  なので、町長からいろいろ本当に、もう限界だ、今しんどいんだというのはよく分かります。私も内情を知ってます。だからこそ議員として今まで提案してきたつもりなんですよ。いっぱい提案してきましたよ、空き家のこと、休耕田のこと、観光のこと、学校給食の地産地消のこと、いっぱい言ってきましたよ。これは全部稼ぐ取組ですよ。それをやってこられなかったのは町長です。これだけを申しておきたいと思います。

  目先にね、運営がどうなるか分からない。先の見えない不安定な今の町政運営ではなくて、10年先、20年先、そして30年先まで続く。みさき公園なんかはそうですよね。30年の長期契約をしてるわけでしょう。そこを見据えないとどうするんですかという話ですよ。これこそ持続可能な循環型まちづくりのビジョンを持って、私はこれから住民の皆様へ示していきたいと思っています。

  さて、私と現町長ですけれども、町政の見方や意識などの見解が全く違うものの一つに、深日の航路再生事業化があります。ふるさと納税基金を活用しているから町財政に負担をかけずに実施していると町は言われますけれども、そもそも長年続けてもよい結果を出せていない当事業をふるさと納税の使途、選択項目から外せば、子育てとか教育・福祉など、住民の生活により密接して、拡充の要望が高いまちづくり事業にそういう基金を活用できるのに、それをしない町は住民への負担を強いていると、私はそう考えております。それは昨年の12月議会でもお伝えしたところです。

  私からすると、税金の無駄遣いをしていると変わらない。そんな深日航路再生事業ですけれども、令和7年度以降の運行に向けた国の交付金の申請状況はどうなっているか教えてください。

● 川端 まちづくり戦略室長

現行のデジタル田園都市国家構想交付金の地方創生推進タイプは令和6年度で終了し、後継の交付金として、令和7年度からは新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)が創設されました。

令和7年度以降の運行に向けた交付金の申請につきましては、内閣府はもとより、国土交通省をはじめ大阪府、兵庫県などで構成する深日港洲本港航路に関する連携協議会やKIXC泉州ツーリズムビューロー、南海電気鉄道、関西エアポート、岬町観光協会などで構成する深日港洲本港航路活性化検討会議などの関係機関とも協議を重ね、内閣府へ3回の事前相談を行い、助言をいただきながら内容を精査し、事業名は「大阪湾つながる海の旅づくりプロジェクト」、計画年度は令和7年度から令和9年度まで3か年、2月5日に計画書を提出しております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

国の交付金の獲得に必要な地域再生計画というものの内容はどのようなものなのか。また、もし国の交付金を獲得できなかった場合は運行はしないのかどうか、併せてもう一度お答えください。

● 川端 まちづくり戦略室長

現在申請中の地域再生計画では、岬町と洲本市の広域連携事業としまして、深日港と洲本港を結ぶ海上交通を活用し、関西国際空港から観光客を含む国内外の旅行者を誘致することで、漁師まちにおける観光入り込み数の増加と観光消費の拡大を図る事業内容となっております。

  具体的には、観光客データや統計情報を活用したマーケティング調査を行い、岬町や洲本市ならではの自然や食、歴史などの魅力を生かした体験型観光プランを地域の事業者と連携して、企画開発を行います。

  また、体験型観光プランの情報発信拠点として、みさき公園駅前観光案内所内を整備して、SNSやデジタルメディアを活用した効果的なプロモーションを展開することで、大阪湾南部の観光ネットワークの形成を行います。

  さらに、深日港と洲本港を結ぶ航路を災害時の防災行動として機能できるよう、広域連携を通じて推進する内容となっております。

  また、交付金が獲得できなかった場合というご質問です。交付金につきましては、3月末に内示がされる予定となっております。仮に不採択となった場合はとのご質問については、共同事業者である洲本市のお考えもありますので、現時点において岬町としてお答えすることはできません。

  担当としましては、これまでも関係機関と十分な協議を重ね、内閣府に複数回の事前相談を行い、助言をいただきながら内容を精査し、計画書を提出しているものですので、採択されるものと考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

今の回答を聞く限りでは、地域再生計画の内容というのが今までと何ら変わってないような気がするんですよね。新たな取組はしないんでしょうかね。

  前回も私、質問させていただきましたけど、多分4回目になるんじゃないかなと思うんですけども、この事業は、先ほどもちょっと言われましたけど、災害発生時にも重要だということで町長も以前から言われてますし、ホームページにも掲載が載っているんですが、それは地域再生計画の中に入っているというお考えでいいんでしょうか。

うなずいていらっしゃいますので、これは結構うです。

交付金の目的が違ってたらまずいんじゃないかなという話だったので、入ってますということだったので、これは結構です。

  国の交付金が採択されない場合は、相手方の洲本市との連携が必要なので、今即答ができないという話なんですけども、洲本市がオーケーと言えば、岬町は実行するのかどうかお答えください。

● 川端 まちづくり戦略室長

仮定の話になりますので、具体的な言及につきましては差し控える必要があると考えておりますが、洲本市とどういう形でこの事業を展開するのかを協議することとなると思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

当事業に半年間で今まで約5,000万円弱の総事業費がかかっている中で、利用者は昨年でいくと1便20人もないんですよね。なおかつ、これは洲本川と岬町側で発着を合わせた数であって、この数は洲本市を目的として利用した人も含んでいるんですよね。

本来であれば洲本側と岬側でどっちを目的にこの航路を利用されたのかの分析が必要なんですけど、それも今できてない状況ですよね。

最初の3か年は、私が知ってる限りは、目的地などの利用者の行動分析に必要なアンケートをされていたのに、最近ではかなり簡略化されて、全然分析がされていないというのが、このことについて私も問題意識を持ってるんですよね。

それはなぜか。明らかにね、やはり岬町を目的として利用する人が少な過ぎて、都合が悪いと思っているからなんじゃないかなと私は考えてしまうんですよね。今までやっていたのに急にしなくなったんですよね。

  この間、私の計算で岬町のこの事業での経済波及効果は年間約35万円という試算を出しました。地域経済にとってもマイナスですし、岬町の税金じゃなくて全体の交付金からしてもマイナス4,444万円の大きなマイナスになっているというふうなこともお伝えしておりますよね。国の交付金も、岬町と洲本市の財源を使わずに民間の自主運営なんてどうあがいても実現不可能で、持続なんかできない事業であることが既に7年間やって証明されてるわけなんですよね。

事業の見直しをすべきではないかと思いますが、お答えください。

● 川端 まちづくり戦略室長

さきに松尾議員のほうから、35万円の経済波及効果というお話がありました。松尾議員の算定方法につきましては、多分、令和5年度の近畿地方整備局が算定した大阪の経済波及効果約3,600万円を用いて、地域型観光の取組前の平成29年度から令和元年度までの3か年のアンケート調査を基に、最終目的地が岬町であったことから、それに1%をかけられたというふうに推定をさせていただいております。

担当としましては、その後、着地型観光を定着させる取組も実施しておりまして、アンケートの収集年度と経済波及効果を近畿地方整備局が算定された経済波及効果年度が違いますので、担当としましてはその数字が実際の経済波及効果とは考えておりません。

  次に、事業を見直しするつもりはないのかというご質問です。

  令和4年度から取り組んでおります着地型観光では、岬町観光協会をはじめ地域の関係者の皆様にも岬町の魅力を発信する観光商品の開発を行い、道の駅みさきや町内飲食店などを観光ルートに入れることで町内の観光消費を促してまいりました。

  また、令和6年度のアンケートによる交通手段の割合から推定しますと、延べ6,000人を超える乗船客が岬町の動脈である多奈川線を利用されており、その結果、多奈川線の利用者が増加し、地域公共交通の維持に貢献しているとも考えております。

  深日港や本町の活性化は航路再生事業の最も重要な目的であり、その手段として深日洲本ライナーを運行しております。かつてのにぎわいを取り戻し、航路再生を通じて港の活用を進め、単に航路を維持するだけでなく、広域的な観光振興や地域経済の発展に向けた着地型観光の促進など、新たな視点を取り入れながら、適時、事業の見直しを図ることで本航路も周知されてき、令和5年度に続き令和6年度におきましても乗船者数が1万人を超え、利用者も増加してきております。

  さらに、災害時は防災航路としての役割も果たし、緊急支援物資の輸送や避難手段として有効であることから、防災訓練の実施なども行っており、同じ取組を繰り返すのではなく、状況に応じた見直しを重ねながら、深日港の活性化に向け、航路再生事業を実施しております。

  後日、深日港活性化空港対策委員会において詳細をご報告をさせていただきますが、令和7年度からの運行につきましては、速力が早く、運行時間の短縮ができ、乗船定員の多い船舶に変更することで利用者の利便性の向上を図る計画としております。今後も本航路の魅力をさらに磨き上げ、さらなる利用者の増加につながる取組を進めていきたいと考えております。

  なお、これまでもご説明させていただいておりますように、本事業は洲本市との共同で実施しているもので、事業に必要な予算につきましては、国からの交付金、乗船料収入、洲本市負担金、岬町負担金などの全ての歳入と運行経費などの全ての歳出を岬町に一本化し、効率的な予算執行を図っております。岬町の負担金につきましては、一般財源に生じない形で引き続き寄附金に当たるふるさと納税を活用する計画となっております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

事業をやるのもやめるも、やっぱり基準が必要なんですよね。だから私は35万円というふうな試算を出したわけです。もちろん微妙に違うかもしれませんけれども、大きく変わることはないと私は確信をしております。

それでもまだやるんだなというふうな意見です。

  大きな効果が出ることは今の計画でやっぱりあり得ないですよね。ほとんど変わっていないから変わることはあり得ない。7年間の社会実験で分かり切っていることというのは、まさに税金の垂れ流しじゃないのかなと私は感じております。

  この事業の必要性に疑問を持っている住民さんて今非常に多いです。もっと住民の声を聞くべきではないでしょうか。さらに今は物価が高騰してどんどん住みにくくなっている中、逆に、岬町の経済は衰退が止まっていませんし、仕事や雇用の機会をもどんどん失ってますよね。

今見られたら分かると思います。貴重な財源を何より優先してこの事業に投入するのかなというふうに思うんですよね。

もし仮に自主財源でやるとなってきた場合、最低でも、岬町側でも半年で2,000万円ぐらい用意しないといけない計算になると思うんですよね。そんなことでいいんかなと思います。

  町政に必要なのは、今、何が一番必要なのかといったら決断力だと私は思っています。その時々に適切な判断を行い、結果が出ない事業についてはやめる決断も必要やと、これは前も言いましたね。

こんなに町財政が逼迫しているからこそ、きちんと判断して、事業の見直しが今必要なのではないでしょうか。私は、これは住民のための政治とは今、到底思えてないんですけれども、町長のお考えをお聞かせください。

● 田代 町長

内容については、今、まちづくりの川端のほうから説明があったとおりであります。これはうちの総合計画でも位置づけしております。

そんな中で、洲本市さんにお願いをして一緒に共同でこの運営事業をやっております。このことはご理解していただきたい。

私どもの一存で、財源不足だからやめますというわけにはいかない。国も絡んでおりますし、そんな中で、やはりどうしたらそういった利益が生めるのか、そういったものを検討しながらやってるのが今の実証実験であります。

ですから、港のにぎわいをつくっていく、一時期、深日から洲本へ向けて航路が接続された時分は港のにぎわいがあって。それから明かりが消えてしまってから深日の衰退が始まったといっても過言でないのかなと思います。

そのために先ほど松尾議員のほうから、将来ビジョンがないやないかとおっしゃっても、ビジョンはちゃんと総合計画で私は掲げております。それに向かって事業の推進を図っております。

  この深日洲本航路についても、総合計画に基づいてしっかりと各関係の皆さん方と連携をしながら、そして、その結果をいろいろ分析しながらやってきておりますので、今ここでストップをかける勇気と英断が必要だということをおっしゃってますけども、これはそういう問題じゃないと思いますね。

これはやはり将来の大阪湾を深日洲本でつなぐことが大きな事業になっていくんじゃないかなと、こう思っております。

  今の時点では、おっしゃるように厳しい収益だろうとは思ってますけども、災害が起きた場合を考えますと、この航路がつながっていることは大きな意義があるんじゃないかなと、このように思っていますので、今、国のほうに交付金等をお願いしてますので、その結果を見て、しっかりと続けていきたいと、このように思っております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

洲本さんとの協議ですから、それは理解しているんです。総合計画で位置づけしているということで、この事業をやっていかないといけないという町長のお話ですけれども、洲本市はいいんですよ。

なぜなら、兵庫県には1億7,900万円の経済波及効果が出てるんですよ、でも、こっちは出てないじゃないですか。

町長は、総合計画の推進でやってるからビジョンは持っているよとおっしゃいますけども、私が言いたいのは、それはビジョンじゃなくて、総合計画を都度見直す必要があるでしょうという話なんですよ。

だから、7年やっていて結果が出てないじゃないですか。

だから、見直す時期に来ているはずです。だから、もっと効果的な違うやり方があるんじゃないですかというのを今、問うてるわけなんですよ。それができてないんじゃないですかということを言わせてもらっています。

理解されないんであればそれまでですからね。非常に残念です。

  都度見直すべき事業、いろんな事業があるはずなんだけれども、これからもずっとやるんだなと。結果が出てないのにやるんだなというのがここで分かったので、それはそれで結構です。この件はこれで終わろうと思います。

  衰退が止まらないこの岬町にあって、やっぱり逼迫した財政を立て直すために必要不可欠なのが、一刻も早い新たなみさき公園の開園だと私は感じております。

しかし、昨年春頃から事業者との協議が難航しており、町長とのトップ会談も1年近く実現できていないというのが現状です。トップ会談はどうなったのか進捗をお聞かせください。

● 吉田 都市整備部理事

事業者代表とのトップ同士の会談につきましては、令和6年6月議会での答弁後、資金調達の進捗状況や具体的な事業計画などの資料の提出をお願いして、あわせてトップ会談についても再三にわたって早期開催を求めておりますが、事業者とはいまだ合意ができず、現在もなお協議中となっております。

  この間、時間も経過しており、議会の皆様にも開催予定時期など具体的な報告ができていない状況が現在まで続いており、多くの時間を要していることは事実でございます。

この事業者代表とのトップ同士の会談はこれまでにも議会等の場でご答弁させていただいていますとおり、事業者代表と町長のトップ同士が面談の上、町長は本事業の資金調達の状況や改定された事業スケジュールの再確認など、再度提出された公園計画の中で不確定な要素を含む項目について具体的な状況をトップ会談の中で確認し、本事業が今後も円滑に推進できる旨を確認することにより、本町と事業者との信頼関係のさらなる向上に資することを目的として行うものであり、その趣旨は事業者にもお伝えしており、早期の実現に向けて、トップ会談での資金調達計画など基礎となる資料の作成をお願いしているところでございます。

  また、事業者側は暫定開園に伴う駐車場などの諸課題の解決を優先することにこだわっておりまして、それが解決した後にトップ会談を開催したいとの意向を示されておりましたが、その後、事業者においてこの方針に見直しがされ、本諸課題については、実務担当者間において早期解決を目指すこととする本町との足並みがそろい、この諸課題の解決に向け、現在、協議を早めているところとなっております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

暫定開園に伴う駐車場等の諸課題の進捗というのは、先ほどちょっとお話しいただいてましたけども、結局変わっていない、進捗は特に進んでいないということでよろしいんでしょうか。

● 吉田 都市整備部理事

初めに、新たなみさき公園整備運営等事業におきましては、事業者と2月25日に面談による会議を行ったところでございまして、公園計画どおりに進めているとの確認を取ったことをご報告申し上げます。

  さて、ご質問いただきました暫定開園に伴う駐車場の諸課題の進捗につきましてですが、事業者との協議が難航しているとのご指摘が通告書にもありましたが、双方で主に協議を行っている内容は、本格工事に入るまでの暫定的な開園についてのことでございまして、暫定開園中の駐車場をはじめとする公園施設の活用方法等について、町は公園管理者として、また住民の皆さんの立場に立ち、本事業の本格工事に入るまでの間は、住民の皆様が自由に利用できる都市公園であるみさき公園の利用について、本事業の工事施工開始による利用制限を受けるまでは、可能な範囲で住民の皆さんが利用できるよう求めておるところでございます。そして、双方で利用者の安全確保策などについて意見を出し合い、前向きな協議をしているものと考えております。

  ただし、この協議には時間がかかっておりまして、現在パブリックエリアのうち既に駅前広場など、公園の一部分は先行開園されているものの、協議中となっています。少し範囲を広げた暫定開園ができてない点につきましては、住民の皆様に申し訳ないものと考えております。現在も積極的に意見を出し合い、双方合意の上で、早期に開園できるよう努めているところでございます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

その諸課題である駐車場についてなんですけど、ここではやり取りは我々全く分からないわけです。随分前から駐車場が使えない状況が続いているわけなんですけれども、駐車場の設置許可というのは、事業者側には付与されたんでしょうか。お願いします。

● 吉田 都市整備部理事

今、駐車場の設置許可のご質問をいただきましたけども、それも協議中の案件となっておりまして、今は許可に向けて早期に解決できるように、まだ現在は進めているところとなっております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

これだけ駐車場が使えないという問題はかなり以前から話が出てるわけなんですけれども、これだけ長期間、駐車場の設置許可というのが出されないというのは一体なぜなのかなって思うわけなんですよ。事業者からは、いつ設置許可の申請が来たのか教えてください。

● 吉田 都市整備部理事

事業者とはそもそも本格工事の公園計画の見直しの申請がされまして、もともと事業契約で開園予定時期であった令和6年4月には暫定的な開園をしていただくようにお願いしておりましたので、その手前ぐらいから事前協議ですね、事業は暫定的な開園を合意されましたので、その上で暫定開園についても計画書が出されてきましたので、そこで申請様式と同時に、記載方法や添付書類や暫定開園計画の内容について事前の協議をずっとやってきました。その協議の中で双方が合意できてない部分が今も続いてるというふうに理解していただいたら結構かと思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

これは事業者が駐車場を運営するための設置許可ですよね。何でそんなに時間がかかっているんかなって本当に思うわけなんですよね。何が問題なのかというところなんですよ。

今の説明だけやっても全く分からへんですよね。住民さんも全然分からへんわけですよね。事業者はトップ会談の前に諸課題の解決が先と言われてるわけでしょう。

先に誠実に諸課題の解決をすればいいだけの話かなと私らは思うわけなんですよ。でも、幾つか諸課題があると聞いていますが、それは何なのか、これも解決にはまだ時間かかるものなのか、暫定開園に伴う諸課題の具体的な内容を教えてください。

● 吉田 都市整備部理事

暫定開園に係る諸課題は、事業者から提出された公園計画のパブリックエリア、いわゆる無料の開放エリアのうちの一部を本格工事に着手するまでの間、暫定的に開園していただくこととしております。これに伴う施設の活用方法の中で、双方の意思の相違がある項目についての協議をしており、現在、実務担当者間で協議を進めておるところでございます。

  先ほども申し上げましたけれども、そもそも暫定開園計画が策定された経緯は、本来の新たなみさき公園整備運営等事業を早期に進めていただくことが最優先でありますが、事業者からの申請により、パブリックエリアなどの第1期の開園が3年ほど遅れることが判明しましたので、事業者から提出された公園計画のパブリックエリアのうちの一部を住民の皆様が自由にできるよう、可能な範囲で暫定的に開園していただくよう申し上げ、こうした町の意向を事業者が理解されて、提案された暫定開園計画について協議しているという流れでございます。

  そして、現在、駅前広場から長松海岸に抜けるまでの部分は先行開園されているんですけども、もう少し自由に利用できる範囲を広げるなどといったところの活用方法について協議をしている状況でございます。

  議員のご質問は、この諸課題とは何か、具体的にお聞きされたいとのことでございますが、令和6年12月議会の奥野議員の一般質問でもご答弁させさせていただきましたとおり、ご質問のあった時点で事業者と交渉中で、未確定なものについては、これを公開することにより、今後の交渉内容に影響を及ぼす可能性がありますことから、公表を控えさえさせていただいていることと、ただし交渉内容について双方が合意確定すれば、速やかに報告させていただく旨の考え方をお示しさせていただいております。

よって、ご質問の具体的な内容につきましては、合意前の意思決定が未確定な情報となりますことから、協議が調った際にご報告させていただきますので、このたびの一般質問の答弁としては、具体的な内容までは差し控えさせていただきたいと思います。

  ただ、聞かれている許可申請についてですけども、うちのほうは事業者のほうに確定した許可申請をいただくように、この間の2月25日の面談で言っております。これは町としてそういう決断をして、許可する方向でお話をさせていただいて、事業者からその提出を待っている状況であることは事実でございます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

そもそもなんですけどね、この問題、ずっと吉田理事は同じことの繰り返しで言われているんですよね。

我々は、全然進まないから、双方の言い分はどうなっているのかということで、私は、議会の介入というか、やっぱり我々が入って、どちらの言い分も聞きたいというふうなことは言わせてもらってたところです。それでも言えない。決まったことしか言えないということなんですよね。

  私は、PFIの契約に関するガイドラインというのを見てます。令和6年6月3日での民間資金等活用事業推進会議決定守秘義務について記載されており、ここで管理者等の守秘義務の範囲が明記されているんですよね。

いわゆる岬町のことです。ここでは、管理者、岬町は、PFI事業契約の履行過程で知り得た選定事業者の秘密を漏らしてはならないとされているだけなんですよね。

選定事業者の守秘義務が書かれてるんですよね。管理者等の秘密及び施設の利用者や入居者等の個人情報を漏らしてはならないとされていて、例えば観光庁の庁舎の建設等においては、これは例ですけども、施設の設計施工状況等が漏れることによって、安全上、警備上の問題が生じること等の懸念に対応する規定であるとされてるわけなんですよね。

  こういったことから、個人情報とか、安全上、警備上問題が生じるような情報ではなくて、選定事業者がオープンにしていいという情報であれば守秘義務には値せず、公開できるのではないかと私は考えているんですよ。なぜ、協議中の交渉の中身を秘密にするんでしょうか。

  回答によっては議会軽視、住民軽視になる案件ですよ。事業者から公表しないでほしいと言われているんでしょうか。お答えください。

● 吉田 都市整備部理事

まず、初めに、事業が遅れているということは私どもは考えておりません。3年遅れる計画で令和6年1月に公園計画の承諾をしておりまして、令和27年頃に約3年ほど遅れて開園する予定だというふうに聞いてまして、そこは順調に進んでおられるというふうに聞いております。

その工事に入るまでの暫定的な開園について、今は一部開放していただいてますけれども、より住民の方が利用できるように交渉をさせていただいているところで、協議中となっている部分があるということですので、本格的な事業が提出された公園計画から違うものになってきているとか、そういうことは一切申し上げておりませんので、そこはご理解いただきたいと思います。

  それと、PFI事業のガイドラインを読まれたということですけども、私どもとしては議会軽視などといったようなことは考えておりません。

議会の皆様には必要な事項を必要な時期にご報告申し上げてきたつもりでおりますし、私が今の段階で公表を控えさせていただきたいというと言うておりますのは、事業契約書の第64条で秘密保持契約というものを結んでおります。

それを根拠にして、町と事業者は契約の交渉作成と締結実施を通じて、営業上及び技術上の知識並びに締結資料、その他全ての情報であって、情報の開示の時点において秘密として管理している複製物を含む情報を本契約における義務の履行以外の目的に使用してはならずというように、第三者に開示してはならないというふうに契約を結んでおりまして、まだ1項から5項までありまして、各号に細かい内容が書かれておるんですけれども、これを基にして、確定合意形成した段階でご報告させていただくと申し上げているところでございまして、何も申し上げないとも言っておりませんし、しっかりと双方で合意した内容についてご報告させていただいているというふうに言っておりますので、お間違えのないようにお願いしたいと思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

本格工事の計画自体の云々ではなくて、今回、暫定会員に向けてもずっと難航しているわけなんですよ。だから、何で難航してるのかということを明らかにするというのを私は求めてるだけなんですよ。

なぜなら町は誰のために仕事をしてるのかなんですよ。住民のためですよね。住民に町はこう言っているというのも分かってない。もちろん向こうから言われてることも分かってない。誰のための仕事をしているのかということなんですよ。

だから、私も住民代表である議員という立場で、皆様から意見を受けて、何で進んでないのか、みさき公園の全容を解明してほしいと。だからこそこうやって提案をしてるわけですよ。何らPFI法のガイドラインで示しても守秘義務は発生しないと私は感じております。

  今まで秘密にしてきた理由によっては、私の考えで言うと住民軽視に当たると私は考えておるんですよね。

まず、相手は事業者ですよね。事業者に公開してもよいか意向をすぐ確認してもらうことを私はここで求めたいと思います。何ら向こうがいいよと求めたら、全然それで済む話ですよね。

こちらが何か悪いことしてないんであれば全然問題ないはずですよね。住民にオープンにできる話でしょう。

オープンにできない話なら別ですよということなんですよ、結局は。ガイドラインもそう書いてます。

  今まで協議が難航してるにはわけがあるわけでしょう。すんなりいってないからわけがあるわけでしょう。

我々は町からの一方的な主張のみ聞いてきました。これだけ難航しているということは相当の意見の食い違いがあると私は思っております。

この事業を進めるためには食い違いを解消する必要があります。それら食い違いを調査し、判断するのが住民代表である我々議員の仕事であり、町の決定機関である議会であるべきだと私は感じておるから、これを言ってるわけです。

まずは今日にも事業者に意向を確認してください。それについてどう思われますか。

● 吉田 都市整備部理事

私どもとしましては、交渉が難航しているとか、先ほども申し上げさせていただきましたけれども、一切そういうふうには思っておりません。積極的な意見を出し合い協議をしているものと考えております。その中で、まだ合意に至らないものがあるというふうに考えております。

  ご質問が事業者のほうに確認するということですけれども、私どもの情報を開示することについては、私どもが法令等を理解して判断していくものではないかなというふうに考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

むちゃなことをもし事業者に求めてたら問題ですよねということなんですよ。それをなぜ明らかにできないのかということを私は随分前から言ってるわけなんですよね。それをなぜ開示できないのか、町が求めてることだけですよ。

そこに無理があるとかね、何か法的に問題があること言っていたら、それは問題だからこそ私は開示をしろと言っているわけなんですよ。

  トップ会談を難航してますよね。もし関係がよければトップ会談なんてすぐできるはずと私は考えております。だからこそ、何度も何度もこうやって聞いてるわけなんですよね。

あくまで解除しないというふうな判断であればそれは結構ですよ。結構ですけれども、私は追及をしていこうと思っております。

  本当にみさき公園の事業を成功する大きな課題にもなってるんですよ。これは関係性の問題ですよね。ここでこじれてたら次へ行けないですよ。私はそう危惧をしておるんですよ。

町からすると小さな暫定開園のことかもしれない。でも、ここでつまずいてたら次に行けるはずがない、私はそう感じております。

  みさき公園事業を成功することは誰しもが望んでますよね。私も望んでいるからここまで言うんですよ。

だからこそ、我々議員も成功してほしいからこそいろいろ聞くし、提案もするし、だから開示しろとも言うんですよ。

住民も事業が進んでいないからこそ我々議員に心配して何とかしてくれと頼んでくるから私もこうやって述べてるわけなんですよね。

  ここで改めて聞きます。

  そもそも町として事業者である株式会社アークさんとしっかりと協力をして、この新たなみさき公園整備事業であるマイレックスプロジェクトを成功させたいと思っているのかどうか、町長の見解をお聞かせください。

● 田代 町長

今、吉田理事のほうから答弁のあったように、我々は何も揉めているとは思ってません。松尾議員さんにお聞きするんですけども、何かそういった事情を知ってはったら教えていただきたいんですけども、駐車場の件についても、実は手続上の問題でお互いの意見が違うということは私に報告はあります。

例えば、駐車場の料金と使用料の問題とか、手続上の問題とか、私が報告を受けてるのは、例えば、カレードジャパンさんから出ているということを聞いてます。

しかし、本来ならアンクルさんから出て、そしてアンクルさんがその下を受けるなら、また、そこは理事者と行政と業者との間で話はできると思うんですけども、どうも私が聞いてる範囲内は、手続上、問題があるかのように思います。

それは揉めているんじゃなしに、それぞれのやり取りがあってるとは聞いていますけども、松尾議員さんがこのまま進めんというのはあるのかなというのはちょっと不思議なんですけども、ただもう一つは、トップ会談がいまだにできんやないかと。

何か行政側の責任のように感じるんですけども、そうじゃなくて、私のほうは再三お願いをしてます。言わば資金調達計画、そして今のみさき公園の計画はどうなっているのかということを聞くためにトップ会談をしようということで、この本会議場で私は答弁をさせていただいた以上、それを求めているんですけども、アンクルさんのほうがまだ日程調整がつかないということで、今になっているということをご理解していただきたいというふうに思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

先ほど町長はおっしゃいましたけれども、心配しているのは、やっぱりトップ会談が1年近く実現できていないからなんですよ。だから私は今まで一生懸命聞いてるわけですよね。町長の言い分はめちゃめちゃ聞いてます。知ってます。

だから、議会に事業者を呼んでくださいというのは、私、何度も議会に言ってますよね。

もう一方の言うてることを聞かないと判断できませんということなんですよ、我々はそういう立場ですから。そう言うのであれば議会へ呼んでください。お願いします。

  次へ行きます。それだけ要望しておきます。

これは先日の全員協議会では決まったかもしれませんけれども、私は町長に求めてるわけであって、前もアンクルさんに議会に来ていただきましたよね。それも町長の計らいで来ていただいたわけなんですよ。今回なぜできないのかということをお伝えしておきますので、そこだけ要望しておきたいなというふうに思います。この件はこれ以上言っても多分かみ合わないかなというふうに思いますので、それだけお伝えしておきます。

  次に、公民館・図書館の整備事業についてお伺いしたいなと思います。

  12月議会の谷地議員の一般質問での公民館・図書館等整備事業の進捗状況についての質問に対して、10月11日に庁内検討委員会が開催されており、その後に作業部会を開催する予定と回答いただいておりましたが、その後の状況はどうなっているのでしょうか。また、今後どのように進めていくのかを回答をお願いします。

● 岩田 教育委員会事務局理事

作業部会につきましては、令和7年2月に開催し、先に開催しました庁内検討委員会からの意見であります候補地の検討をグループワーク形式にて行いました。今後は作業部会で出てきました意見を整理した上で、庁内検討委員会に諮るか、作業部会でさらなる検討を行うかを協議する予定でございます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

12月議会の際に谷地議員から、10月に一度だけ庁内検討委員会を開催しただけという状況であることから、基本計画の策定は現実的に困難なのではというふうな指摘がありましたね。その際は明確な答弁はありませんでした。しかし、結局、そのとおりの結果になってしまってますよね。

  先ほどの答弁によると、2月に作業部会を開催して、候補地についてのワークショップを実施したとのことですが、このようなスピード感で基本計画の策定ができるはずがないんですよ。

昨年度の検討が順調に進まず、基本計画を策定できなかった要因というのは何なんでしょうかね。また、その要因を解消しなければ、来年度同様に基本計画の策定はできないと考えますが、今後、事業を進めるために、その要因をどのように解消するつもりかをお答えください。

● 岩田 教育委員会事務局理事

基本計画策定につきましては、立地をはじめとした検討が十分にできておらず、策定に必要な条件を満たしていなかったことによるものでございます。

  今後につきましては、引き続き立地と規模について庁内で検討を行い、住民をはじめとした外部の方のご意見を伺い、立地と規模を決定し、次の段階となります財源確保に努めてまいりたいと考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

基本計画策定ができなかったのは、立地をはじめとした検討が十分でないためということが分かり切っていることですよね。庁内検討委員会が1回、作業部会が1回と、たったの2回の行政内だけの会議で十分なわけがありませんよね。

ここで伺いたいのは、なぜ1年間の間に行政内の会議を2回開催することしかできなかったのかということなんですよ。それこそが根本原因だと私は考えております。

  公民館・図書館等整備事業は大きな事業ですよね。こういった大きな事業を進めるには、全庁的なプロジェクトチームを結成して進める必要があると思います。この事業を進めることができる十分な体制は取れているんでしょうか、回答をお願いします。

  これは体制の話なので、プロジェクトリーダーである中口副町長にお伺いしたいと思います。お願いします。

● 中口 副町長

今の松尾議員の質問でございますが、検討の座長として私の立場で答えさせていただきます。

  検討委員会1回と作業部会1回ということですけども、やはり先ほど岩田理事が述べたように、いろいろな条件がございます。その中の一つに、やはり私の立場としては財政的なものがございます。財政の今回の令和7年度の当初予算でも確定できましたけども、その辺の見通しと先ほど岩田のほうが立地と言いましたけども、立地についても、さらに津波対策とか、そういうものも含めて考えなければならない状況になったということでございます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

やっぱり財政ですよね。当初思っていたより随分悪くなったからということと違いますか。

でないんであればやる気の問題ですよね。やる気の問題違いますと、私はどっちかしかないと思っております。

逼迫した財政、私、当初披露させていただきましたワースト1位とかワースト3位とか、類似自治体でのワースト1位、これが全てだと思うんですよね。逼迫した今の町財政の中で、当初思い描いていたより財政が逼迫し過ぎて財政確保ができなくなったのが今と私は考えてならないです。

今もおっしゃってました。財政ができないですよね。

  令和7年度当初予算に基本計画策定の予算が含まれておらず、町政方針には必要な条件が整い次第、策定に着手と記載されています。この必要な条件とは、具体的にひょっとしたらさっきの条件なのかなというふうに思いますよね。

財政、そして場所というふうに思います。それでよろしいですよね、スケジュール。そういうことですよね、中口副町長。そうではなかったらお答えください。

● 中口 副町長

そうです。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

そうですよね。なら進みますね。

  やっぱりそこですよね。やっぱり財政ですよ。この基本計画策定に必要な条件というのは、立地とか規模とか財政確保の三つを想定しているとのことですけれども、また期間を縛ることで十分な議論がなされないまま決定する懸念があるため、期間は未定としていることとのことでしたけれども、それは違うんじゃないかなというふうに思いますね。

  この事業においてもスケジュールを決めるというのがやっぱり大事ですよね。目的がつくることですよね。そのスケジュールを決めるというのは本当に大事なことだと思います。スケジュールを決めないとズルズルと先延ばしになり、結局、何も進まないという結果になります。

だから、どんな事業計画であっても、私、今日言いましたよね、いっぱい言いましたよね、事業計画言いましたよね。その計画期間がどんな事業計画であってもやっぱり計画期間が設定されているわけなんですよね。本気でこの事業を進める気があるのであれば、やっぱりきちんとしたスケジュールを決めて取り組む必要があると私は考えております。

  それと、立地と規模が非常に重要とおっしゃっておりますけれども、12月の公民館・図書館等整備検討委員会の際に、候補地に住民から圧倒的に声が多いみさき公園が含まれていないことが判明して、委員会からも候補地にみさき公園を含めて検討を行うべきであるという意見をさせていただいておりますよね。作業部会で、立地の候補地についてワークショップ形式で検討を行ったとのことですけれども、現在、みさき公園は候補地に含まれているのでしょうか、お答えください。

● 岩田 教育委員会事務局理事

みさき公園の周辺を候補地にするということにつきましてですが、夕野池町民交流広場をはじめ、その他複数の候補を検討しているところでございますが、みさき公園につきましては、みさき公園の指定管理者が管理されているPFI事業区域の計画を見守っていきたいと考えているところでございます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

新たなみさき公園事業の計画を見守りたいということは、結局のところ、みさき公園はいまだに候補地に含まれていないということですね。以前から何度も伝えておりますけれども、多くの住民が望んでいるのは、みさき公園です。候補地はみさき公園です。

その検討をするためには、新たな岬公園整備事業者との協議が必要不可欠ですよね。この協議を行わない限り、公民館・図書館等整備事業が進むことはないと思います。

  これまでも行政からの回答は、新たなみさき公園整備事業の協議を見守る必要があるため、それがまとまるまでは協議する考えはないとのことでしたけれども、そうであれば、これまで公民館・図書館等整備事業も進まないということを意味しておりますね。現在も新たなみさき公園整備事業者と協議する考えはないんでしょうか、お願いします。

● 岩田 教育委員会事務局理事

みさき公園の指定管理者との協議は現在も考えておりません。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

新たな岬公園整備事業者と協議する考えはないということですよね。新たなみさき公園整備事業については前の質問でもいろいろお伺いしましたけれども、昨年からずっと長い間、協議が難航している。

私は難航と思っていますから難航と言いますけれども、難航している状況です。つまり、現在難航している新たなみさき公園整備事業の協議がまとまらないと、公民館・図書館等整備事業も一切進まないということを意味していると思います。そこにまだ財政難がついてくるんですよね。

  改めてお伺いします。

  新たなみさき公園整備事業者と協議を行う考えというのは、これからもないんかなと思うんですけども、これをもう一度、中口副町長、プロジェクトリーダーですよね。あと、みさき公園整備事業担当のプロジェクトリーダーである上田副町長のお二人にお伺いしたいと思います。

● 中口 副町長

先ほども申しましたように、座長の立場で私のほうから回答させていただきます。

  あくまでも私、座長ですけども、あくまでも各委員さんの意見を集約してまとめる役ということなんで、みさき公園指定の場所を現在、先ほど吉田のほうから答えたように、とにかく変更計画がスムーズに進むことがまず第一ですので、その結果がまだ続いておりますので、座長の立場としてでも、みさき公園の場所を選定というところには各委員さんの意見としてはまとまっていないという報告をさせていただきます。

● 上田 副町長

みさき公園の関係でいきますと、まず今みさき公園で一番大事なのは、一歩でも早くこの事業が進むことが大事だというふうに考えておりますので、まずは公園事業を優先して進めていきたいいうふうに考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

お二人のどちらからも協議をするつもりはないとの回答でした。皆さんご存じのとおり、公民館・図書館は新たなみさき公園と同様に、多くの住民が待ち望んでいる施設ですよね。しかし残念ながら、このままでは当分進むことはないでしょう。

  今度は少し角度を変えて質問したいと思います。

  これまで庁舎について調査については耐震化されていないということで、多くの議員から、早急に庁舎整備を進めるように訴えてこられました。しかし、岬町の中には耐震化されていないのは庁舎だけではありません。淡輪公民館、青少年センターも耐震化されていないんですよね。そのため、南海トラフ巨大地震といった大規模地震が発生した際には、庁舎同様に倒壊するおそれがあるんですよね。いずれの施設も多くの住民が利用される場所であり、議員・職員の方も働いておりますね。もしも倒壊してしまった場合は多くの犠牲が出てしまうかもしれません。

  資料5をご覧ください。

  こちらは消防庁が公開している資料であり、防災拠点となる公共施設等の耐震率の推移を表したものです。年々耐震率は増加しているんですけれども、令和4年時点で既に、全国96.2%の公共施設が耐震化できているんですよ。全国でですよ。

  資料6をご覧ください。

 耐震化の状況について、さらに細かい内訳を示したものです。耐震性なし、または未確認というのは僅か3.2%です。そのうち未改修は2.6%、これに岬町が入ってるんですよ。岬町の庁舎が含まれているんですよ。

そして、耐震診断未実施は1.2%、これに淡輪公民館、そして青少年センターまでもが含まれてしまっているんですよね。これは全国ですよ。全国でどんどん耐震化が進んでいる中で、残された僅かな割合に岬町の多くの住民が利用して、職員が働いている施設が何と三つも入っているんですよ。

含まれてしまっているんですよ。やってないんですよ。できてない。

  南海トラフ巨大地震といった大規模地震に備えて、住民と職員の命を守るためにも、庁舎同様に公民館・図書館等整備事業も早急に進める必要があると考えますが、町としてどのように考えているのかなというふうに思うんですよ。これはやっぱり町長にお伺いしたいと思います。

● 田代 町長

おっしゃるとおり、耐震化が全て必要なんですけれども、残っているのは、先ほど言った公民館、文化センターだろうと思います。

我々はいち早くやっぱり子どものための学校とか福祉センター、特に最重点の耐震化するところについては、中学校の校舎並びに体育館、小学校の校舎並びに体育館は全て完了しております。

これはいち早くよその地域よりも早かったのかなと、このように思っております。残っている文化センター等については、まだ、いまだ未執行ですけども、これはおいおい財源の状況を見ながらやっていきたい、このように思っております。

  耐震補強工事が振動の度数にもよりますけれども、本町は耐震化したらほとんど窓がなくなってしまうというような状況もありますので、窓のない庁舎の中で仕事をするというのもどうかということで、例えば、表玄関から入ったとこから耐震補強をやっていかないかんというような状況があるようですので、私は詳しくはそういった資料は見てませんけども、担当の意見からしますと、そういう話が聞いております。詳しいことは総務部長のほうで説明させますけども、そういった中で、庁舎がまだ耐震化できてないのは事実でございます。

● 西 総務部長

ただいま町長のほうからもありましたように、本町につきましては耐震基準を満たしていない建物になっておりまして、震度6強以上の地震があった場合には、倒壊等の危険性がある建物という形になっております。庁舎の在り方につきましては、以前、庁舎検討委員会の中でも議論させていただきまして、この庁舎を耐震補強するか、建て替えるかを議論させていただいたところです。

  その中で耐震補強するとなると、先ほど町長が言いましたように、壁については鉄骨での補強、それから耐震壁ということで、室内も細かく区切らなければいけないということで、非常に執務環境が悪化すると。また、執務に必要なスペースも確保できないということから、将来、耐震補強したとしても、いずれはさらなる改修も必要になるということを考えまして、庁舎の建て替えの方針を出させていただいたというところでございます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

であればね、財政は毎年200万円しか積み立てられてないんですよ。基金は200万円ですよ。どうやって30億円~50億円を積み立てていきますか。いつかかりますか。これは庁舎だけよ。

ほかの自治体が全て終わってるんですよ。できますか。今の逼迫した財政で住民、職員をどう守るんですか。何度も私、言っています。戻りますけど、だから稼ぐ取組が必要だと言っていますよね。やらないのは町長ですよ。

私、何度も言ってますよね。やらない町長なんですよ。全国の結果が出てる。これを重く見てください。だから稼ぐ取組をしていただきたい。

  計画がなされていないこと、これイコール住民の命を守る意識がかなり低い、同義だと私は感じています。計画もなされていない、それがここでも明らかとなったわけですよ。こんなことでは住民が安心してこれから公共施設を利用できるはずもないんですよ。いつ来るか分からへん。

  岬町に数少ない公共施設であるにもかかわらず、災害時の避難施設ともなり得ないまま、これからも耐震化計画をしない、できない今の町政がここにあるんですよ。こんな住民の命を守る意識の低い今の町政には真っ向反対です。計画すらしていない。私なら何より耐震化を図る取組を進めて住民の命を守りたい。早急に計画をしていただくことを望みます。

  いずれにせよ、この公民館・図書館等整備事業は、新たなみさき公園整備事業者との協議を始めなければ何も進まない。これも本当に住民の願いとか思いを汲む町政なんであれば、どんな状況であろうと率先してみさき公園事業者と折衝すべきでしょう。残念ながら、そんな意識や意気込みがないことが今日で分かりました。非常に残念な町政と言わざるを得ません。

  岬町の将来を左右する最重要事業ですよね。新たな岬公園、そして公民館・図書館をしっかりと前に進めるためにも、現在、新たなみさき公園整備事業者と協議が難航している諸課題について真摯に向き合って、しっかりと協議をして、早急に解決するようにこれは強く望むしかありません。

  時間が迫っております。次に、職員体制と職場環境、働き方、メンタルヘルスについてお聞きします。

  令和7年度当初予算によると、会計年度任用職員の人数が大幅に削減されている予定となっております。令和7年度の会計年度任用職員の削減数は何人で、その理由は何かお答えください。お願いします。

● 廣田 まちづくり戦略室理事

会計年度の削減数とその理由ということなんですけども、令和7年度当初予算案の人件費のうち事務補助の会計年度任用職員人数につきましては、令和6年度予算と比べて10人程度の減員としております。厳しい財政状況が続く中、人勧での給与、地域手当などの人件費の大幅改定も加わり、予算編成上、総人件費抑制のため、第4次集中改革プランによる減員を実施した次第です。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

職員の削減で単純に考えたら、職員の一人一人の負担が増加しますけれども、大丈夫でしょうかね。業務の見直しとか効率化を考えているのであればお答えいただきたいなと思います。

● 廣田 まちづくり戦略室理事

会計年度任用職員の減員は各職場にとっても相当厳しいものがものでございますが、行政サービスが低下しないよう、電子決裁の導入、ロボフォームやチャットツールの活用など、職場でもデジタル化、ICT化は徐々に進んでおりますので、職員一丸となって事務の効率化を進めてまいりたいと考えております。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

前の全員協議会でも複数議員から人員削減の懸念を言われたと思います。現状でも、計画策定をするに当たって、策定されずに第4次集中改革プランをつくるのに2年半かかってるんですよね。

令和6年度開始なのにやっと素案が出ている状態で、出てきた計画に間違いが多かったり、各担当課で共有とチェックができているのか非常に疑問です。そのほかに協議会の開催案内が当日来るなど、あり得ない事態も起きている中、業務というのが回っていないのではないかという懸念が透けて見えているんですよね。

  廣田理事は立場上、何とか乗り切りたいといった回答しか多分できないかなというふうに私も感じているところです。本当に、こんな今の現状を考えると、正直乗り切れないように私は思います。

  職員数の削減は、業務の負担増加によって職場環境を悪化させて、行政サービスの低下を引き起こす恐れがあるんです。岬町を発展させるまちづくりを行うには、その最前線で働く職員が働きやすい環境を整えることが最重要ですね。昨年も休職者が発生しており、職場環境の改善が必要と考えます。そこで、今日、問題提起したいのが、学校の教員への岬町教育委員会事務局の対応なんですよ。

  先にお伝えしておきますけれども、私は匿名通報を受けてこの問題について調査をしました。あくまでここで問題として取り上げるのは、岬町教育委員会事務局の対応についてをお伺いしたいと思います。その中で、今回大きな問題に直面されている教員がいることが判明してきております。

令和6年度、つまり今年度、2名の教員がほぼ同じ時期に病休や産休・育休以外の理由で長期間学校に出てきてない方がいらっしゃいますね。理由としては研修中ということで説明されているそうですけれども、それが丸一年続いている状況だそうですが、この方々はなぜ通常の業務に復帰されないのでしょうか、お伺いします。

● 松井 教育次長

この案件につきましては守秘義務が課せられておりますので、答弁は控えさせていただきます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

この方々に岬町教育委員会事務局から聞き取り調査が行われていると聞いております。約1年前の令和6年4月頃から、1週間に一度のペースで行われているそうですけれども、この対応は誰がどのように決めたのか、また、合計で聞き取り調査は何回行われたのかをお答えください。

● 松井 教育次長

この案件につきましては守秘義務が課せられておりますので、ご答弁は控えさせていただきます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

この方々への聞き取り調査は、令和6年7月以降行われず、令和7年、最近になって書面による回答を求めたそうですけれども、この約6か月もの間、どのような対応をされていたのでしょうか。また、どうしてそれほど長く期間が空いたのか、理由をお答えください。

● 松井 教育次長

先ほどもお伝えしているように、この案件につきましては守秘義務が課せられておりますので、答弁は控えさせていただきます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

職場における、ある問題の防止及び対応に関する指針が存在しますけれども、その中にある相談の在り方について、相談を受ける側の基本的な心構えとして、事態を悪化させないために迅速な対応を心がけることとされております。

通常、社会通念上、聞き取りなど必要な調査は2週間程度でギュッと詰めて終わらせなければならないと思います。1年間は長過ぎると思うんですよね。この方々に聞き取り調査を行うことはもちろんですが、学校にはたくさんの教職員の方がいらっしゃいます。

ほかの教職員の方々へのヒアリングなどはしなかったのでしょうか。したとしたらいつ行われたのか、特にいつかについては明確にお答えください。

● 松井 教育次長

先ほども述べさせていただいているとおり、この案件につきましては守秘義務が課せられておりますので、ご答弁は控えさせていただきます。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

ほかの教員への聞き取りは8月に行われたり、遅い人で12月に行われたと聞いておるんですね。教育委員会事務局は、やはり早期解決に努めようとしていないように私は感じました。

また、ほかの市教委への聞き取りが十分でなく、学校の正確な状況把握ができていない状態だったにもかかわらず、その方々を通常勤務させないという判断に至っているということなんですよね。

さらに、このような状況を危惧した教員たちは、令和6年3、つまりこの問題が始まった直後に、教育長宛てに、職員に対する不当な扱いに反対しますという署名が提出されているようです。

この署名については教育長がお受けしたことに間違いはございませんでしょうか。また、教育委員会事務局にこの件の説明を求めにきた数名の教員に対して、校長から虚偽の報告があったと発言したと聞いておりますけれども、事実かどうかお答えください。

● 古橋 教育長

要望書につきましては私宛てに届いております。ただ、後段の質問につきましては、守秘義務の関係上、お答えできることができませんので、ご理解いただきたいと思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

さらにこのような状態が続いていることで、保護者とか生徒から、この2名の教員がいないことについての不安とか心配の声が学校管理職だったり、また教職員の労働組合を通じて教育委員会事務局のほうにも届いているというふうに聞いております。

また、教育長のほうにも、2名の教員について直接保護者から話があったとも聞いております。それが間違いないかどうか確認をお願いしたいと思います。

● 古橋 教育長

保護者の方の部分につきましては、この守秘義務の関係上、お答えすることができませんので、ご理解いただきたいと思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

以前、私の一般質問で教育長がお答えになったと思うんですけれども、学校などの教育現場で起きた問題というのは、重大案件については町長へ情報共有していると言われました。ということは、これは私は重大案件だと感じておるんで、これは町長は知っておられるかどうかお答えください。

● 田代 町長

先ほどから教育委員会が申し上げておる重要な問題ですので、お答えすることはできません。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の質問

私が聞いたのは、町長がこの事案について知っているかどうかお聞きしたわけなんですよ。できないということですね。

  教育委員会事務局のこれらの対応とか学校現場の教職員の疲弊とか不満、保護者の不安や要望、そして何より大切にしなければいけない子どもたち対する教育の質の低下になるような問題をどう思っているんかというふうなことを聞きたいんですよ。これは人権に関わる問題だから、重要な問題なんですよね。

  私、令和6年3月の議会でハラスメントのことを1時間しゃべりました。皆さんと討論しましたよね。まさにこれなんですよ。これは人権に関わる問題だと私は非常に重く見ています。

これらの対応のまずさというのが、事態を悪い方向へ悪い方向へ行っているんじゃないかなというふうに思っているんです。私は何も中堀をしてるわけじゃなくて、対応のことに疑問を持っているからお伝えしているわけです。改善をしてほしいからお伝えしているわけです。

  調査の中でまだまだ正したい問題というのが浮き彫りになってきておりますけれども、時間の都合上、今日はお話はできませんけれども、最後に言っておきたいこととして2点申し上げます。

  1点目は、令和6年度に起きている2名の教員への不当と思える教育委員会事務局の対応についてなんですよ。1年間もの長期間にわたり、今現在も続く誠実さの感じない、人権を無視したような高慢な対応を取られてきたことで、その2名の教員をはじめほかの教員、また保護者が教育委員会事務局に大きな不信感を抱いているということなんです。また、何より岬町の子どもの教育に大きな影響を及ぼしていることに危機感を感じております。

  公正公平な調査が担保されていない中で、一方的な決めつけで命令を下すなんていうのは異常です。これは大変問題です。岬町教育委員会事務局の対応のまずさ、ずさんさ、この二人の人権をないがしろにしているというこの問題ね、こんな人権を無視したような態度をすぐに是正して、説明責任を果たしていただくことを求めたいと思います。

  2点目、過去に私の一般質問で幼児教育・保育、義務教育の環境について質問しました。現場の意見や保護者の声を聞くべきではないかという趣旨の質問を私もしました。そこで、教員に直接聞くことはできない、校長を通して聞くという回答がありました。しかし、今回の匿名通報や調査を通じて分かってきた事実では、教育委員会事務局は、現場の教職員の意見を無視しているんではないかなというふうなことなんですよ。

  さらには、保護者や子どもの意見も無視し続けている状況がないですかということです。

  さらに申し上げると、今回のこの2名の教員の調査で浮き彫りになってきた重大なことがあります。それは1年前の令和6年度3月の段階で、校長による虚偽の報告が教育委員会事務局によって認められているにもかかわらず、令和6年9月の答弁では、校長を通じて聞くとして答弁されていることは、大変やっていることが違うというふうな問題があります。

  私が調査をする中で、岬町教育委員会事務局のやっていることが以前に言われたこととつじつまが合わないんですよ。本来なら、こんな人権に関わる大きな問題はすぐに実態調査をして、問題解決に向けて早期に全力で関わらないといけない問題です。どう思われているのか、町長に見解をお伺いしたいと思います。

● 田代 町長

所管はあくまで教育委員会ですので、教育長にお聞きしてください。

● 古橋 教育長

この案件につきましては、全体的に守秘義務と課されておりますので、お答えは控えさせていただきたいと思います。

岬町議会議員 松尾 匡(まつお ただし)の要望

以前、私は、令和6年3月の一般質問で、「ハラスメントのない町に、現状把握と改善対策を」という題で一生懸命問題提起させてもらいました。そこでハラスメントの相談窓口はどこかと聞いたことがありますが、人事課だということでした。いわゆる内部ですよね。

私はそのときから外部の有識者組織に相談窓口を置くべきだと訴えてまいりましたが、それでも当時は内部で十分だと。人事課以外には考えていないというのをお答えいただいております。

そのときのご答弁では、町の要綱では、相談窓口は人事担当で、職員からの相談等を受けた場合、相談への助言、事実関係の調査及び確認を行い、その内容を相談記録表に記録して町長に報告するというふうに言っておられます。

人事担当による事実確認の調査の結果、ハラスメントの事実が確認された場合は、必要に応じて加害者の職員に対し、懲戒処分を含む措置を講ずることになっているというふうに言われたわけですよね。

  仮に、これがその問題だったとしたら、今回の問題は人事課ではありませんけれども、組織内部で行ったというふうなことなろうかと思うんですよね。

今回の問題で浮き彫りになったのは、今の教育委員会事務局を含む町行政内部で、人権に抵触しているような問題を適切に解決できていないということなんですよ。言いたいのは、この問題、町長、教育長、報告を聞いて知っているんですよね。

問題提起したいのは、それでも解決できていない現状です。こんな対応と結果では、この町で働く職員や教員の人権を守れるはずがありません。だから私は、相談窓口は外部組織に訴えております。

  以上、終わります。

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