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R4年9月岬町議会一般質問/コミュニティバスの運営及び運行ダイヤについて

R4年9月岬町議会一般質問/コミュニティバスの運営及び運行ダイヤについて

質問の主旨

赤字が続くコミュニティバスについて、今後の運営方針と、もっ
と住民が使いやすくなるダイヤ編成について検討する余地が
ないのか、お伺いします。

松尾 匡の質問

以前にも何度も伺ってきました。
地域内を走るバスは、住民にとって絶対なくてはならない存在であるからこそ、改めてお伺いしたいと思うのです。

昨年度に購入された新規バスありますね、あれは緑色のカラーをしていて、カラーの効果もあって来たことが分かりやすいと言われている住民もいる一方で、そのバス全体の使いにくさというか、バス全体ではないけれども、そのバスの運行も含めて使いにくいという声も実は多く私のところに入ってきたんですよね。

まずは、現在のコミュニティバスに係る予算というのは、どれぐらいかかっているのでしょうか。

辻里 しあわせ創造部理事

令和4年度の予算額の歳出総額は、バス運行委託料6,748万5,000円、車検整備や車両に係る修繕料312万7,000円を含め、7,274万9,000円でございます。

松尾 匡の質問

昨年度のバス購入費があったと思いますが、それ除いても今、7,200万円ぐらいの税金が必要とされているということになっていると思うのですが、それに対して、バスの利用者数というのはどのように推移しているでしょうか。

併せて、利用者数1人当たりの経費というのは、今どれぐらいになっているかも教えていただけますか、お願いします。

辻里 しあわせ創造部理事

過去3年間の乗車人数について、お答えします。

令和元年度の乗車人数は、基本路線11万7,240人、支線1万2,729人、合計12万9,969人でございます。令和2年度の乗車人数は、基本路線9万3,276人、支線1万2,333人、合計10万5,609人でございます。

令和3年度の乗車人数は、基本路線9万1,768人、支線1万1,919人、合計10万3,687人でございます。

令和2年度、3年度におきましては、コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言やまん延防止措置などの影響により、通勤・通学利用者が減少したものと思われます。

1人当たりの経費につきましては、令和3年度の歳出総額を乗車人数で割ると、1人当たりの経費は約900円でございます。

新たな車両購入費用を除きますと、1人当たりの経費は約697円でございます。

松尾 匡の質問

先ほどもおっしゃっていましたとおり、コロナの影響というのはあるとはいえ、年々減ってきているというのが分かりました。

併せて、利用者1人当たりの経費というのも見えてきたところで、いかにしんどい運営になっているかというのが分かりやすくなったかと思います。

だからといって、バスの運行を止めるわけには決していけませんよね。では、いかにして、経費を抑えつつより効率的なバス運営を行っていくかが課題であり、やるべきであることと改めて認識できたかと思います。

より効率的な運営を行うために、公共交通会議が行われているかと思いますが、日頃からバスに関しての要望や意見というのは、行政にも常々届いているかと思います。

公共交通会議では、そのような意見や声というのは、どのようにして受け止め、どのように反映していくべきだとお考えでしょうか、お願いします。

辻里 しあわせ創造部理事

これまで、コミュニティバスの運行に関するお電話やバスに乗車された方を対象とする利用者意識調査、公共交通に関する住民アンケート調査では、バスの増便、運行時間帯の拡大、バスと電車の乗り継ぎ改善、バス停に関するものなど多くのご意見、ご要望をいただいております。

これらのご意見、ご要望を路線の新設、ダイヤ改正、時間延長試験運行案として、交通会議に提案の上、実施してまいりました。

委員には、運輸局や警察など各専門の委員もおられますので、乗車人数増加やサービス向上に反映できるよう、専門的な見解やご意見、事例などをお聞きしております。

また、実態調査やアンケート実施に当たり、質問内容や選択肢の表記など各分野からのご意見をいただき、実施している状況です。

今後も、皆様から頂戴するご意見、ご要望について、会議の中での議論を踏まえ、できる限り反映していきたいと考えております。

しかし、全て反映することは困難な状況ですが、限られた財源の中で、満足度の向上に努めてまいりたいと考えております。

松尾 匡の質問

私も今まで、バスの運行についてたくさんの住民の方より要望や意見をいただいております。

つい先日も、私自身のインスタライブという配信を活用して、住民さんとコミュニティバスについて意見を交換し合う、そんな機会がありました。

そこでも一番に挙がった意見というのが、そして、ふだんから改善してほしい要望として最もよく挙がってくるのが、やはりその乗り継ぎで随分待たされるため、何とかしてほしいという声なんですよね。

それこそが、利用者の減少、そして停滞につながっている要因の一つになり得るのではないかと私は感じております。


以前から何度も申し上げておりますが、改善するその予定はないでしょうか。

辻里 しあわせ創造部理事

バスと電車の乗り継ぎの改善、基本路線と支線との乗り継ぎに待ち時間が長いなどのご意見があることは認識しております。また、令和4年度のタウンミーティングにおきましても、乗り継ぎのための待ち時間が長い、支線の便数が少ないなどのご意見がありました。


これまで、バス運行に係るご要望を反映し、路線の新設や運行ルートの変更などを行ってきました。

新たな運行に伴う便数の減少や電車とバスダイヤとの整合性などにより、ご不便をおかけしていることは承知しております。

これらの解決に向け、ダイヤ改正や路線の見直しが必要となっています。

運行反映までに時間を要しておりますが、利用者のサービス向上のため努力を重ねてまいりますので、ご理解をよろしくお願いします。

松尾 匡の質問

ダイヤを改正されるということで、運行の見直しが予定されているというようなことをおっしゃっていますので、今後の利便性の向上に大いに期待をしております。

先ほども申し上げましたが、やはり利便性の悪さは利用者の減少につながっていくと思います。

利便性が上がれば、人はそれを使うものですよね。必ず運行しなければならないものだからこそ、現状に甘んずることなく、より良いサービス提供を行いつつ、適切な運営に努めてほしいと思います。

適切な運営というのは、もちろん運営費用についても言えることだと思います。

先に伺ったとおり、予算がバス購入費を除いて、運行費だけでも年間約6,749万円ほど、さらに、バスを町が購入しないといけなくなったということ、また、バスを所有したことでバスの車検代や修繕費というのも管理に係る費用として上がってきた中で、年間約312万円ほどかかっているということで、合計すると現在の運行費としては約7,275万円ほどになっているということですよね。


利用者が、これは昨年度でしょうが、10万3,687人でしたかね、利用料金は今1人当た
り100円ですから、まちの収入としては約1,037万円ほど入っていると思いますね。それを相殺しても、今約6,238万円の経費として、今バス事業に税金がかかっているということになっておろうかと思います。

しかし、7年ほど前は、運行委託料というのが4,150万円ほどであったと記憶しておりまして、そのときはバス運行事業者がバスを自前で用意してもらえていたので、バスの管理に係る経費やそのほかは一切不要であったと記憶をしております。

このことから、7年ほど前と比べると、今約2,088万円の経費というのが膨れ上がってしまっているということになろうかと思います。

現在の価格高騰とか、いろいろ外的要因というのはすごく分かりますし、あると思いますが、市町村運営有償運送方式、今の形態になってから、運行経費が跳ね上がったというのは間違いないというところであり、財政負担というのは増す一方だと思っております。

1人当たりのバス運行経費というのも、先ほどおっしゃっておりましたが、バスを含めると約900円ぐらいかかっているということですので、今の1人当たりの利用料金100円を差し引いても、1人乗車するのに約800円のまちの税金というのが今、使用されているということになりますよね。

年々その委託料というのが増えていくことになって、このまま利用者が減少していけば、より運営が厳しくなっていくのは明らかですよね。

財政が厳しいという中で、さらに厳しい状況を強いられるように思うのですが、今後の運営についてどのようにお考えか、お聞かせいただけますか。

辻里 しあわせ創造部理事

平成13年3月、町内の路線バス撤退に伴う代替えとして、コミュニティバスの運行を開始し、平成28年3月末のバス事業者撤退による市町村運営有償運送方式導入によるバス運行も本年で6年が経過し、本町がコミュニティバス事業を開始してから21年が経過しました。

これまで、住民の通勤・通学、買い物などの移動手段として重要な役割を担ってきました。利用者実態調査や住民アンケート調査では、便数の増や電車との乗り継ぎ改善などのご意見に加え、バスがなければ通院できない、バスをなくさないでほしいといったご意見、ご要望もございます。

本町においては、路線バスの様相を呈しているコミュニティバスですが、住民にとっては重要な公共交通機関の一つであります。

運行路線の見直し、ダイヤ改正など利便性の向上を図ってきたことにより委託料が増加し、財政負担となっております。

財政負担を軽減するため、令和3年度に過疎地域の指定を受け、発行が可能となった過疎対策事業債ソフト事業分を有効活用し、コミュニティバスの運行を維持継続してまいりたいと考えております。

松尾 匡の質問

おっしゃるとおり、住民にとってはコミュニティバスというのは、なくてはなりませんね、交通手段です。

経費削減と、そして、公平性というのを保つ方法として、競争入札というのがあると思いますが、昨年行われた入札では、現在の事業者1社のみの参加と聞いております。

経費削減をうたうということであれば、行政としてもっと町として必要な事業を行いたいというPRを行い、入札に多くの事業者が参加してもらうように工夫をすべきではないかと思うのですけれども、ご意見をお聞かせください。

辻里 しあわせ創造部理事

平成27年度末のバス事業者撤退申出に伴い、新たなバス運行事業者を探しましたが、本町のコミュニティバス事業を担っていただける事業者はありませんでした。これにより、地域住民の移動手段を確保するため、近畿運輸局と協議を重ね、自家用有償旅客運送制度である現在の市町村運営有償運送方式を導入し、バス事業者に運行業務を委託することにより継続を図ったものです。

これまで、バス運行の継続性から、市町村運営有償運送制度の登録期間3年ごとに随意契約による業務委託を締結しておりました。

昨年8月、バス事業者間の競争による委託料抑制を図るため、条件付一般競争入札事後審査型を行いましたが、議員おっしゃるとおり、入札参加者は1社
でありました。

バス事業者におきましては、コロナ感染症の影響による利用者の減少、バス運転手の高齢化や運転手不足、また、毎年の賃金の引上げや最近の燃料費の高騰による事業経費の増加などによりバス事業自体の継続の危機に直面しており、本業務を受託できる事業者が急減している状況にあります。

こうした状況の中、現行の委託事業者におきましては、運行当初から運行管理及び車両整備管理を適正に行い、雨天時などにおける乗れなかった人に対しても迅速に対応しております。

また、バス運転手の確保が困難な状況におきましても、運行に支障がないよう、二種免許取得者を確保するなど公共交通の重要性を認識し、コミュニティバス運行事業に取り組む数少ない事業者と考えられますので、現行の委託事業者と限られた財源の中で安全を確保し、利便性の向上を図りながら、引き続きバス事業を維持継続してまいりたいと考えております。

松尾 匡の質問

令和2年度版公益社団法人日本バス協会というところがあって、その資料によりますと、乗り合いバスの加盟事業者だけでも全国に今、約2,300社あるというふうになっております。

例えば、協会に入札があることを伝えて、加入事業者に本事業を通知してもらうなどの協力を依頼するなど、できることはまだまだあるように思うんですね、PRということでいうとね。

のほかにも、例えば地理的な有力な事業者であったりとか、あと、数十社程度なら直接こんな事業で困っていると、費用を抑制したいからということで、直接アプローチして、事業の説明から入札の協力などできるはずだと思うんですね。

これ、奥野議員がやられていたみたいに、町長がトップセールスということでも結構似たようなところになってくると思うんですよね。費用を抑えるためのセールスに行く、これもトップセールスだと私は認識はしておりますが。

誤解のないように、ここで申し上げておきますが、現在のバス事業者がよくないと言っているのでは決してありませんからね。

私が言いたいのは、1人乗車するのに、今その利用料金100円引いた1人800円の町の税金が今、使用されていることが、これ果たして妥当な金額かっていうのが今、比較検討できていないということに問題があると思うんですよね。

そして、入札をただただこの待っている、何回も私も言わせていただいておりますけど、待ちの姿勢ではなくて、こちらからたくさんの事業者へPR、アプローチしていく姿勢というのが今後必要になってくると思います。

情報に埋もれる今の現代において、なかなか自分から探しにいくというのは難しいかもしれません。こっちからやっぱりアプローチしていかないといけないというふうに私は思います。

そうでないと、状況は簡単に好転することはないんじゃないかなと思います。なくてはならない交通手段であるこのコミュニティバスだからこそ、持続可能な事業運営にすることが必要だと私は考えていますし、そして、財政を圧迫するものであってはならないと私は思います。

このコミュニティバスを、市町村運営有償運送方式とすることを自ら決めたのであれば、そしたら、以前よりこの2,000万円以上も経費が増えてしまっていることの状況は、やはりこれ仕方なしで片づけてよいものではないと私は思います。

ぜひ、この待ちの姿勢ではなく、これからあらゆることをやり尽くすこの攻めの姿勢で、今後もずっと続けなければならないこのバス事業を安定して運営していけるよう強く要望して、この質問は終わりたいと思います。

今後も、定期的に状況を伺ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 

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