R4年12月岬町議会一般質問/町内を活性する「地域ポイント」制度の導入を提案
質問の主旨
町内経済を循環させ地域経済の活性化を生む「地域ポイント」制度。
公共サービスの利用やボランティア活動への参加、またイベントの景品などでポイントを贈呈するなど、制度の工夫次第で経済の活性だけでなく、民間と行政との協働・協創のまちづくりも促進できる可能性を秘めています。
協働・協創が進まず町内経済の衰退が進む岬町。地域ポイント制度の導入について、町の見解をお聞きします。
こちらも清水町での研修にて魅力を感じた制度であったので、提案したいと
思います。それが地域ポイントというものの導入です。
ポイ活という言葉、皆さん、耳にしたことはないでしょうか。ポイ活されている方もいらっしゃるかもしれませんね。ポイントを貯めたり、貯まったポイントを活用するということを指しておりますが、このような言葉ができるほど様々なポイントをうまく利用する人が全国的に多いということです。
そんな中、清水町では、資料11をご覧いただいたら分かりますように、町独自のゆうすいポイントという制度を運用されているのですね。
ゆうすいポイントの大きな特徴というのは、お店を使うことなどでポイントが貯まるだけでなく、公共施設や町営バスの利用時やボランティア活動への参加でもポイントが貯まるということなのです。町内でのふだんの生活や地域活動への参加でポイントが貯まっていくのです。
この地域ポイントの運用について、ほかの地域の活用例も私は調べてみました。次の資料12をご覧ください。
これは、天理市の地域ポイント事業のイメージなのですが、このように地域内での消費を促すだけでなく、地域活動への参加促進にもつながるのがこの地域ポイントの特徴なんですね。
天理市では、地域内消費の増加などに応じて、地域団体へ支援することで支え合いの促進も図っております。
まずは、地域経済の活性化を目的として、地域に根差した消費活動を促す図が次の資料13です。
特に、今、コロナ禍における市内全世帯の生活支援と低迷する地元消費喚起による市内事業者の支援を図るためにも、このポイント事業の運用がなされているのですね。また、この仕組みは行政主導により様々な政策誘導が可能となるのです。
例として、資料の右下に記載しているように、健康増進活動や共助活動の参加にポイントを付与することにより、住民の社会活動参画を促すことができます。
さらに、資料14をご覧いただきたいと思います。
このように、市内でのポイントの利用に応じて、地域団体などを助成できる仕組みにより、市民が支え合って活性されたまちづくりを図るということもできるのですね。
助成する地域団体の例として、資料の左下に記載しているように、私が今回、1番目に質問しました総合型地域スポーツクラブへの運営助成であったりとか、各種ボランティア活動団体とか、子育て支援団体とか、環境保全団体、また地域活性化イベント主催団体など地域の課題を解決するための団体というの
が挙げられるかと思います。
このように、地域ポイントの運用においては、多方面への効果が期待できるのです。民間と行政との協働、そして協創のまちづくりというものを進める一助を担うでしょうし、それに乗じて、住民活動の活性化も期待できる、このポイント制度の導入について、町の見解をここでお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
● 寺田 企画地方創生監
地域ポイント制度の導入についてでございますが、地域ポイント制度は、自治体などが行うサービスやイベントにおいて住民の認知や参加を促進することを目指すもので、様々な目的で取組が進められており、他の市町村では、公共施設の利用、健康促進、環境保全、地元産品購入、社会活動、市民活動など公益性が高い事業において活用されております。
インセンティブの付与で住民参加型の仕組みをつくり、政策目標を実現するための手段として利用され、住民の皆様へアプローチしやすく、その後の行動変容、継続支援を図ることができる有効な手法として期待できるものであると考えております。
また、地域商店との連携については、ポイントを貯めると地域の店舗で様々なサービスを受けることができ、地域経済の活性化にもつながる仕組みとしております。
導入に当たっては、健康寿命の延伸や地域経済、地域コミュニティの活性化が実現できることが大いに期待できますが、システム構築などの経費がかかりますことから、先進事例を参考に制度設計、効果などについて調査研究してまいりたいと考えてございます。
ぜひ調査研究で、前向きに進めていただければと思います。
地域コミュニティの活動で貯まったポイントは、地域経済活動で消費される。その二つの活動というのが、ポイント事業により相乗効果を生んでいくわけなんですよね。
そして、地域ポイント制度は、地域の経済状況や住民の社会活動状況というのが数値によって把握できるようになるのです。
そのポイント運用により、例えばこの町はこの分野が弱いとか、そういう弱い分野をポイントのイベントで支えていくこともできますし、例えばこの町はここが強いと、これをもっと伸ばしていくのだということであれば、その強い分野をよりポイントのイベントで伸ばすことなどの政策誘導というのが可能になるわけです。これは、みんなで持続可能な町を作る手段の一つであり、みんなで地域を元気にして好循環をつくり、過疎地域に指定された我が岬町を立て直す一つのきっかけになるのではないでしょうか。
人も地域も企業も元気になれる循環型のまちづくり、これぞ私がずっとテーマにしています、みんなでつくる循環型まちづくりなのですよね。みんなで過疎地域を脱却するためにも、ぜひ前向きな検討をいただきたいと要望しまして、私の一般質問を終わります。